八戸ブックセンター
「鼻セレブ」っていい名前ですよね。私が箱ティッシュの名称決め担当者(?)だったとしても絶対思いつかない。
こんにちは。コロナやインフルやマイコプラズマが流行っている中で普通に風邪を引いていた河本です。
もうほとんど治りましたが、冬を感じますね…でも今日は記録していなかった夏の話をします…
青森県八戸市にある八戸ブックセンターに行きました。
ここは全国でも超〜〜〜珍しい、市営の書店です。市営の!!!書店です!!!!
中はこじんまりとしています。入ってすぐのカウンターは書籍とコーヒー等のドリンクが購入できるカウンターになっています。
ここで注文したドリンクを持ち歩きながら店内を彷徨いて、気になった本をその場で試し読みできるような作りになっています。
ところどころにデザインの異なるソファなどが置いてありました。
実は去る7月のイベントで音喜多ブックセンター所長に初めてお会いしたのですが、9月には学会のため八戸に行くことが決まっていたので、ちゃっかり視察させてもらうことにしたのでした。
一番興味深かったのは選書で、一般的に書店で売れるようなベストセラー本はほとんど置かず、専門書やニッチな分野の資料、地域関係の資料が多かったのが印象的でした。
個人的にはめちゃくちゃ楽しかったですが、そういうわけで利益はほぼ出ていないようでした。ただ、ブックセンターとしてはそれよりも地域の書店と競合しないこと、むしろ地域の書店同士(や図書館)を繋ぐハブとしての役割を果たすこと、その上で読書推進を図ることを重視しているのだと思いましたし、これがめちゃくちゃ重要なんですよね…。イベントごとでもまちの本屋さん同士がうまく連携できるように調整役として機能している印象を受けました。
「市営」であり、かつ市の目的はあくまで「読書推進」なわけなので、利潤は後回しにしてもギリなんとかなり(苦しそうではありましたが…笑)、書店も協力しやすいのではないかなと思います。
もう一つ面白かったのは、「カンヅメブース」!
八戸市民作家としてメンバー登録をすると、執筆活動のために個室を使わせてもらえるそうです。いいですね。
八戸市は「本のまち」を掲げていますが、読むだけじゃなく書く方も応援するパターンはなかなか珍しいのではないかと思います。これ論文でもいいのかな。
そんなこんなで知的好奇心を大変刺激されたので、書籍やオリジナルグッズなど色々購入して応援してきました。ちなみに、試し読みを想定しているので店内全ての本に汚れ防止の透明のカバーがかかっているのですが、購入するとそのままつけてもらえるのが地味に嬉しいです。
行ってよかったです。
図書館も書店の支援者として関われるようになるといいよなあ、と図書館関係者としては思ってしまいますが、やはり<販売する組織(書店)>と<販売しない組織(図書館)>の間での当事者による認識のズレはある気がします。まもなく図書館で本を販売する実証実験も始まりそうですが、出版業界の経営状況の悪化は待ったなしですし、どのような連携モデルがありうるのかはどんどん試行錯誤していかないといけないですね。図書館ではありませんが、八戸ブックセンターのあり方はとても示唆的でした。
あとせんべい汁を初めて食べたんですが超〜〜〜〜〜美味しかった!!!!
ここにせんべいを入れよう!って考えた人、天才ですか?お土産にも買って帰りました。
最近寒いからまた食べたいな…
それではみなさま、暖かくして、良いお年をお迎えください。