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21世紀版サンシャイン計画の実施を望む~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.422 2022.1.1)~

ご紹介が大変遅くなりましたが、「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事第25弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号の特集は、「もう 自分電力」です。


「えねこや」の代表の湯浅剛さんのように電気もガスもつながないオフグリッドまで目指すのはハードルが高いですが、「まずは『省エネ』、そして『再エネ』で自分電力をまかなう」という姿勢には共感します。

実は我が家は私が子どもの頃は、太陽熱温水器が屋根に乗っていたんですよね。冬の雪の日とかはさすがに無理でしたが、1年の大抵の日は太陽が沸かしてくれたお湯を使っていたのを覚えていますし、それはとても嬉しいことでした。壊れたのを機に撤去してしまい、買い替えることはしませんでしたが(設置費用は結構かかるので)、エコからの後退は残念でした。


また、「100年続く農業用水路でつくる『地域の未来』」の文中の、「再エネであっても、資本の論理が優先されれば環境破壊につながり、結局は地域を衰退させてしまう」という言葉も印象的でした。再エネを振りかざして住民を黙らせ、環境破壊をしてしまうのでは、何の意味もないわけです。


結構ショックだったのは、再エネに関し「1970年代から90年代にかけて、日本が世界のトップを走っていたことは間違いない」という事実。「それ(注:オイルショック)を克服するために、政府は74年に『サンシャイン計画』を打ち出し、石油に代わる太陽・地熱・石炭・水素・風力・海洋エネルギーの技術開発を進めました」。なのに原子力発電の方が効率的と考えられ、大幅に後退してしまったわけです。

日本の「再エネの導入可能量は、日本の電力需要量の2.2倍」もあるのに、なぜ再エネが普及しないかといえば、送電線の問題だそうです。「送電線には既存発電所の”通行権”があります。ほとんど動いていない原子力や計画中火力などの発電所の接続する権利が優先され、実際は送電線内がガラガラでも新規の再エネ発電所はつないでもらえません」。ふざけるな、と言いたいですね。

21世紀版の「サンシャイン計画」の実施を望みたいです。


「ベーシックインカムは人生を変えるのか? 始まった実証実験の当事者に聞く」では、ベーシックインカムのイメージが変わりました。

毎月一定の額が支給され、使い道も自由であるベーシックインカムについて、私は必ずしも肯定的ではありません。例えば使い道が自由であるだけに、全額ギャンブルに使う人も出かねないので。

でもこの記事の中で、「経済的に余裕があったことで仕事を選べるようになった、(中略)焦って条件の悪い仕事を引き受ける必要がなかった」、「あったらいいものではあるけれど、優先順位の後ろの方になっていた」ことにお金を使えた、という受給者の声に、なるほどなと思いました。


「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒に貼られていたシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった販売者さんのお名前の部分は、念のためにモザイクをかけさせていただきました。



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margrete@高校世界史教員
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