【読書】二足のわらじを履く上での覚悟~『未来のだるまちゃんへ』(かこさとし)~
かこさとしさんが、子ども時代からの自分の人生、そして折々に思ったことをまとめた、自伝に近いエッセイ集です。
↑kindle版
読み始めてじきに出てきたのが、以下の痛切な言葉。
「使えないもの」を切り捨ててしまう、プラグマティズム的傾向が年々強まる今だからこそ、心に留めておきたい言葉です。
子どもに限らず、大人だってそうですよね。「本当にやりたいことなら、誰になんと言われようと、やらずにはいられない」、そこまでの意気込みで私はやりたいことに取り組んできたかなと、反省させられました。
これは初耳でした。
これらは教員として、心に留めておくべき言葉だと思いました。
意外だったのは、あれだけの量の絵本を書いてきたかこさんが、マイホームパパとは正反対であったこと。結婚するにあたっては、「セツルメントの活動を最優先する」とご細君に通達したそうです。低所得者層への医療支援を中心としたセツルメント運動については、初めて知りました。今の時代でもというか、今の時代からこそ必要な運動だと思いますが、もう今はないのでしょうか。
サラリーマンと絵本作家、二足のわらじを履き続けたかこさんの覚悟も、印象的でした。
私も二足のわらじをはくことを目指してきましたが、これだけの覚悟があったかなと、これまた反省させられました。
見出し画像には、カラフルなだるまさんの画像を使わせていただきました。
↑文庫版
なお、この『未来のだるまちゃんへ』を読んだきっかけは、「ビッグイシュー日本版」(VOL.412)で取り上げられていたからです。
また、『未来のだるまちゃんへ』の中で『ソロモンの指環』に触れた部分があるのですが、同書の感想は以下の通りです。
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