【読書】新しい試みも見られる~『聖☆おにいさん(19)』(中村光)~
マンネリだよなーと思いつつ、新刊が出ると買ってしまいます。
↑kindle版
今巻は前巻で終了したと思っていた『悟れ! アナンダ』の続編を描くよう、梵天がゴリ押ししてくる「ブリンクレス・ハズ・カム!」に、ネタの焼き直し感を感じました。一方で既出の恵比寿さんに続き、日本の神様が出始めたことに、ちょっと世界が広がった気もします。
ちなみに『お経 浄土真宗』では梵天を、「欲界をはなれ、物静かで清らかな神」と定義しているので、『聖☆おにいさん』の梵天との違いに、ちょっと笑ってしまいました。
あと、さりげなくリモートワークの話題を盛り込んでいるところに、現在の情勢が反映されていますね。デスクトップの整理とか、カーテンの汚れが気になるとか、なかなか仕事に専念できないのは、あるあるです。天界の人専用コワーキングスペースがコールセンター状態というのは、笑いました。
また19巻目にして初めて、巻をまたいだ長編が始まったのには、びっくり。面白くなるのかは、まだ未知数ですが。でも気になるから、次も買ってしまいます。
以下、今巻で印象に残った所や、勉強になったところ。
悟アナグッズへの、梵天の説明。
かと思えばブッダは、日めくりカレンダーに諸行無常を感じます。
疑りぶかいトマスの台詞ですが、笑いました。ブッダじゃなくても「君んとこの弟子 本当 大丈夫⁉」とも思いますが。
イエスの受難を見ていたというブッダの台詞。なんかちょっと、きゅんとしました。
ナルキッソスプロデュースの化粧水を使って1週間後のブッダの顔には、衝撃を受けました。
夏のおはぎを夜船(よふね)というのは初耳。調べたら、冬のおはぎは北窓(きたまど)だそうです。
イシドールス:インターネット利用者及びプログラマーの守護聖人。
カシウス:ブルータス共々、カエサル暗殺の首謀者の一人。
大天使ガブリエルは、アダムとイヴを楽園から追放する時、「希望」という贈り物をした。
仏滅はブッダというか、仏教とは関係ない。仏も滅するような大凶日という意味。
見出し画像は、ルーベンスの聖母子像にしました。世界の美術館で公開されている絵などを使えるようになったと知り、使ってみた次第です。機能は使ってみないと覚えないので(^-^; まぁ一応、作中に聖母子像のステンドグラスが登場するので、それに引っかけたわけですが。
↑コミック版