【読書】楽しく読みすすめたものの……~『猫君』(畠中恵)~
*この記事は2020年10月のブログの記事を再構成したものです。
畠中さん得意の、江戸時代の妖ものです。とはいえ「しゃばけ」シリーズをはじめ、他の江戸時代の妖ものとは完全別物です。同じキーワードから、別のシリーズをいくつも作れるのはすごい!
↑kindle版
今回の主人公は猫又で、なかなか楽しく読みすすめました。日本史上有名なあの人たちが実は猫又、という設定は、ちょっと面白かったです。隠れテーマとして、「訊きたいことは正面からちゃんと訊こう」というのがあった気がします。
畠中さん得意の連作短編で、最後の2本は主人公のみかんをはじめとする新人猫又が、先輩たちに無謀な挑戦を挑むというものでした。果たしてどうなるのだろうと、わくわく読んでいったのですが……。
えーと、結末があっさりしすぎな気がします。ちょっとナレーションベース的というか。連載の予定回数や現行の規定枚数の関係で仕方なかったのかもしれませんが、あの結末の後に、更にどんでん返しがあっても良かったような。
途中まで面白かっただけに、ちょっと残念でした。
見出し画像は、「みんなのフォトギャラリー」の「猫」の中で、一番気に入った猫ちゃんたちの写真を使わせていただきました。作中のみかんたちの食事シーンを思わせたというのもありますが。
↑文庫本
記事の内容が、お役に立てれば幸いです。頂いたサポートは、記事を書くための書籍の購入代や映画のチケット代などの軍資金として、ありがたく使わせていただきます。