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「そうだったかもしれない可能性」への挑戦~『遺跡発掘師は笑わない 勤王の秘印 西原無量のレリックファイル』(桑原水菜)~

*この記事は、2020年4月のブログの記事を再構成したものです。


「遺跡発掘師は笑わない 西原無量のレリック・ファイル」シリーズ第10弾です。

↑kindle版


最近「八咫烏シリーズ」を読みながら思い浮かべたのが、このシリーズの著者の桑原水菜のことです。


桑原水菜もデビュー作はかなり粗削りでしたが、みるみるうちに腕をあげたので。デビュー作の『炎の蜃気楼』は紹介してくれた友人から、「2巻から面白くなるので、頼むから耐えて読んで」と言われたのでした(^-^;


で、この秋にはデビュー30周年を迎える水菜さんですが、さすがに阿部智里とは年季が違い、はるかに読みやすいです。まぁだいぶご都合主義だし、登場人物をやたらに増やして、誰が誰の味方だか分からなくしてしまう癖は相変わらずですけど(^-^;


今回は幕末の遺物がらみの話に、平安時代末期の安徳天皇の話がからんでくるというもの。史実を踏まえた上で、上手に史実の隙間をぬった「そうだったかもしれない可能性」を追求しています。歴史好きの水菜さんならではの話と言えます。


見出し画像は、インダス文明の印章です。本書に登場する秘印とはまったく違いますが、「はんこ」つながりということで。


↑文庫版



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margrete@高校世界史教員
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