maomagu

空を眺めたり、音楽を聴いたり、本を読んだり。日々やりたい事だらけだから、一日が100時間くらいあればいいのになぁ。

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最近の記事

読書感想文「坂本図書」坂本龍一

雑誌「家庭画報」の連載を一冊にまとめた本。 教授(坂本さん)が影響を受けた、様々な分野の本や映画、音楽などが取り上げられています。 (私自身の不勉強で)よく存じ上げない方々もいて、新しい発見の連続でした。 もちろん知ってる人たちもいっぱい!映画『戦場のメリークリスマス』のエピソードや、同じく『ラストエンペラー』について書かれた辺りはワクワクしながら読みました。 教授が読書家なのは有名ですよね。 私も物心つく前から本が大好きなので勝手に親近感を感じてましたが…まだまだ足元に

    • 「続ける」

      数日前にこんなツイート(あ、今はポストですね)をしました。 「続けてくれるって本当に有難い。 バンドならメンバーや編成が変わっても動き続けてくれたり、脱退した人が形やジャンルを変えて音を鳴らし続けてくれたり。 ミュージシャン自身はもちろん、家庭やその他の事情で思い通りにはいかない事も多いんだろうと思う。 それでも音楽を諦めない姿は素晴らしい。」 何かを長く続けてると、本人も周りも歳を重ねていきます。仕事の事情や(結婚や出産で)家族の形が変わったり、親が高齢になったり。なか

      • 缶コーヒー

        ライブハウスで出逢ったステキなエピソードを書こうと思います。 本日の主役は私の大好きなバンドのベーシスト、Kさん。私がライブに行くと、いつも満開のひまわりみたいな笑顔で「おいっす!」って。 お茶目で無邪気な少年のような人です。私より年上ですけど。 何年か前の冬にこんな事がありました。 開場前にライブハウスに着いた私。開場待ちのお客さんに注意を促すライブハウスのスタッフさんも、首をすくめる寒さでした。 そこへ現れたKさん。どうやら近くの自販機で飲み物を買いたかったようで。足

        • 読書感想文『千姫 おんなの城』植松三十里

          主人公の千姫は徳川家康の孫娘。幼くして豊臣秀吉の嫡男、秀頼に嫁いだことで知られています。 時代劇などでは、大阪夏の陣で大阪城落城の際に助け出される姿がよく描かれますよね。ただ千姫はその後も七十歳まで生きたそう。そんな彼女の一生を書いた一冊です。 物語は千姫が七歳で嫁ぐ様子でスタート。雨の中の輿入れは前途多難な人生を予感させるようです。 いとこ同士の秀頼と千姫が仲睦まじい夫婦になっていく様子は微笑ましいですが、それとは逆にきな臭さも漂ってきて。千姫が十九歳のときに二人の別れは

          ライブとか撮影とか

          ライブハウスにご縁のない方にはイメージしづらいかもしれませんが、できる限り伝わるよう書きますね。 私がここ最近ずっとモヤモヤしてること。それはライブ中の撮影可否についてです。 出演者もお客さんもいろんな人がいます。撮影は一切不可、写真はいいけど動画はNGなど。もちろん「撮りまくり、上げまくり」OKな出演者もいて。もちろんその場合も、他のお客さんへの配慮はあって然るべきなのですが… 私には数年来のお付き合いになるバンドが何組かいます。 その内の一バンドは、写真も動画も撮影不

          ライブとか撮影とか

          読書感想文「フレディ・マーキュリーと私」ジム・ハットン著

          久しぶりの読書感想文です。 先週金曜日にブックオフからお迎えしたこの本。今日一日で読み切ってしまいました。 フレディ・マーキュリーは言わずと知れたロックバンド、クイーンのリードボーカリスト。同性愛者だったり、エイズで亡くなったことでも知られてますよね。 著者のジム・ハットンは、フレディの最後の恋人。その彼が書いた手記です。 有名人の身近な人が書くものは、いわゆる「暴露本」みたいなイメージがありました。ましてやフレディは故人。死人に口なしだから…とおっかなびっくりで本を広げ

          読書感想文「フレディ・マーキュリーと私」ジム・ハットン著

          読書感想文「本当の戦争の話をしよう」ティム・オブライエン

          先日の東京行きの際に、読みかけのこの本を持参しました。道中で読み終えたので感想を。 ベトナム戦争に歩兵として従軍した作者の短編が22篇収められてます。 オブライエンは実戦の経験者ですが、殊更に残虐さや反戦を描いた作品ではなく、むしろ淡々とした筆致。戦闘シーンはもちろんですが、従軍前や戦後、幼い頃の話もあります。 特に印象に残ったのは、戦闘中に命が危険に晒されている時こそ生を実感する、とのくだりでした。 私は持病で寝込んだ際に、同じ事を感じるんです。とにかくだるくて、布団の

          読書感想文「本当の戦争の話をしよう」ティム・オブライエン

          節分の夜に

          今日は2月3日。節分です。 恵方巻きを食べたり、豆まきをした人もいるかな? 今年は節分らしいことをしてないので、子供の頃から思ってたことを書いてみます。 鬼に豆を投げつけるなんて、人間って随分ひどいことするなぁ…と思ったのが保育園の時。昔話なんかでも鬼は悪者と相場が決まってますよね。でも、本当に「悪いヤツ」なのかな…と。 鬼だって家族もあれば、友達だっているでしょう。自分にとって大切なものを守るために手段を選ばないのは、人間だって同じ。他の生き物にとっては、人間こそが鬼に

          節分の夜に

          初体験

          まず初めにお断りしておきますが、エッチな話ではありません。先日初めて生で観た(聞いた?)落語について書きますね。 会場は地元のイオンモール。ホールに作られた即席の高座で三人の落語家さん達が出演されました。 私にとっては初めての落語でしたが、指定された席がなんと最前列!コロナ対策のフィルムが張られていましたが、それでも表情や仕草までよく見えましたよ。 四代目桂福團治さんと二人のお弟子さんが1時間半近くに渡って、上方落語と手話落語を披露してくださいました。 何もかもが初めての

          『屋久島ジュウソウ』森絵都 読書感想文

          なかなか旅もままならない日々の中、古本屋さんで出会ったこの本。屋久島は訪れたい場所だし、森絵都さんは『カラフル』で出逢ってから大好きな作家さん。しかも220円のショックプライス!迷わず購入しました。 前半は屋久島五人旅の様子が描かれています。空港で集合するところから、屋久島での登山を中心に、旅の後の打ち上げまで。面白かったのは、一行が飲食したものを詳細に記録してあること。山で食べた魚肉ソーセージが、読んでいて一番印象に残りました。もちろん、屋久島ならではのご馳走もたくさん出

          『屋久島ジュウソウ』森絵都 読書感想文

          #musiclover

          コロナ禍以降、いろんな意味で何かと話題になりがちな音楽。音楽好きの端くれとして、思うところを書こうと思います。 コロナ前から特にインディーズの音楽を聴くことが多く、ライブへも日常的に参加していました。私が足を運ぶのは、それほど規模の大きくない会場がほとんど。出演者も観客も顔見知りがいて、挨拶を交わすようなフレンドリーな雰囲気でした。 昨年の春以降、7ヶ月ほどライブハウスから足が遠のいた時期がありました。そう、新型コロナの影響です。夏ごろからは配信でライブが観られるようにな

          #musiclover

          亜由子さん

          東京オリンピックが閉会しましたね。 いろいろ意見が分かれた大会でもありました。私も思うところはありますが、今日の本題は別。 もともと夏のオリンピックにあまり関心がない私が、唯一観た競技、女子マラソンについてです。 陸上の鈴木亜由子さんのファンです。 地元愛知の出身で文武両道。とても聡明な走りをする選手で、リオ五輪のトラック競技に続き、今大会ではマラソンにエントリーされてて。どんな走りをするのか、楽しみにしてたんです。 ショートヘアで可愛らしい彼女も29歳。このレースに出た

          亜由子さん

          「チェ・ゲバラの遥かな旅」戸井十月 読書感想文

          今日の夕方に読み終えたばかりの伝記的なノンフィクション・ノベル。言わずと知れた革命家、エルネスト・”チェ”・ゲバラの39年の生涯が綴られています。 作者の戸井十月さんは、若い頃からゲバラに惹かれていたそう。アルゼンチンに生まれて医師になり、キューバ革命に参加、ボリビアで処刑されるまでが丁寧に描かれており、行間からはゲバラに対する愛情が感じられます。 私自身も子供の頃にゲバラを知って以来、魅了されている一人。その人生がどんなものだったかは既に知っています。だから最期が近づい

          「チェ・ゲバラの遥かな旅」戸井十月 読書感想文

          読書感想文『極北に駆ける』植村直己

          日本が誇る冒険家、植村直己さん。五大陸最高峰に登頂した後、犬ぞりでの南極横断を目指します。この本は、そのための極北トレーニングの模様が描かれています。 舞台は’72~’73年のグリーンランド。言葉も分からず、滞在先のあてもないまま、物語はスタート。世界最北のエスキモー部落(現在はイヌイットと呼ぶのが一般的ですが、ここでは原文のまま表記しますね)、シオラパルクを拠点にした冒険が、まるで目に浮かぶようでした。 言葉を覚え、生肉の食文化やバケツでの用便に馴染んでいく様子が興味深

          読書感想文『極北に駆ける』植村直己

          読書感想文『落日燃ゆ』城山三郎

          『落日燃ゆ』(城山三郎)、読み終えました。 東京裁判で絞首刑を宣告された7人のうち、唯一の文官、広田弘毅が主人公の小説です。 福岡県の石屋のせがれが外交官になり、外相、総理大臣へと出世していく様子が描かれており…というと痛快なお話みたいでしょう。でも、当の広田は出世欲など全くなく、「物来順応」、「自ら計らわぬ」生き方を貫きます。 当時は今以上に家柄が重視されたはず。そんな中、いわゆるエリートとは違う広田がおのれの生き方を貫く様子は、読んでいて心奪われました。 恋愛結婚し

          読書感想文『落日燃ゆ』城山三郎

          読書感想文『杉原千畝 情報に賭けた外交官』白石仁章

          『杉原千畝 情報に賭けた外交官』白石仁章、読み終えました。 杉原は岐阜県出身で、名古屋市内の中学(現在の高校)に通った人。中部地方にゆかりがあるので、親近感を感じてました。 この人の名前を聞くと、ユダヤ人、命のビザといった言葉が思い浮かびます。多くの人命を救った、いわばヒューマニストとしての姿です。 この本では外交官、優秀なインテリジェンス・オフィサーとしての杉原に光を当てています。 ときに危険を冒してでも手に入れた貴重な情報。それが本国(日本)で活かされることなく、戦

          読書感想文『杉原千畝 情報に賭けた外交官』白石仁章