読書感想文『千姫 おんなの城』植松三十里
主人公の千姫は徳川家康の孫娘。幼くして豊臣秀吉の嫡男、秀頼に嫁いだことで知られています。
時代劇などでは、大阪夏の陣で大阪城落城の際に助け出される姿がよく描かれますよね。ただ千姫はその後も七十歳まで生きたそう。そんな彼女の一生を書いた一冊です。
物語は千姫が七歳で嫁ぐ様子でスタート。雨の中の輿入れは前途多難な人生を予感させるようです。
いとこ同士の秀頼と千姫が仲睦まじい夫婦になっていく様子は微笑ましいですが、それとは逆にきな臭さも漂ってきて。千姫が十九歳のときに二人の別れは