亜鉛がなぜ超重要なのか。役割は?不足すると?
話がややこしくなる前に、「要は?」の部分を言っておくと
要するに、亜鉛はタンパク質(転写因子や300種類以上もの酵素、ホルモン、免疫細胞等)を安定させる働きを担っているため超重要。
亜鉛の重要度が高い理由として、タンパク質やDNAの合成に関わっていることが一つでしょう。ジンクフィンガーの安定に亜鉛が必要なのです。
DNAには転写因子が結合しています。転写因子とはDNAの遺伝情報をRNAに移す際、そのプロセスを促進もしくは抑制するタンパク質です。その転写因子というタンパク質に存在するジンクフィンガーの安定に亜鉛イオンが重要なのです。ジンクフィンガーとはタンパク質分子ドメインであり、タンパク質ドメインとは様々なタンパク質の中に見られる共通の機能や構造をもったまとまりのこと。ジンクフィンガーが安定していなければDNAの転写翻訳、細胞分裂などが正常に行われなくなるのです。ジンクフィンガーの安定に亜鉛が必要であるため、欠乏してはならないということですね。
亜鉛は体内の代謝を起こす過程で必要となる酵素が正常に働くために必要なミネラルです。
体内で起こる科学反応は酵素によって起こされているので酵素が働かないということは大問題。食べたものの消化吸収能力低下、三大栄養素の代謝もスムーズに行きませんし、新陳代謝も不活性、その他栄養素を利用も悪くなる。また、はじめに言った通りDNAの転写因子においても亜鉛は重要。転写因子が正常に働かなければタンパク質の合成抑制、正常な細胞分裂、遺伝情報のコピーなどがうまくいかなくなってしまいます。「亜鉛が不足すると?」
髪が抜けやすくなる
免疫が弱くなる
味覚が弱くなる
テストステロンが下がる
インスリンの働きが弱まる
鬱傾向になる
抗酸化能力が低下する
ニキビ
皮膚の疾患
慢性的な疲れ
などというように、亜鉛が膨大な数の酵素や転写因子に関わっているだけあってそれが不足するということは体全般の機能が負の方向へ進むのです。
「亜鉛の供給源、豊富な食材」
豚レバー
100グラムあたり6.8mg
赤身のお肉
100グラムあたり役4.8mg
牡蠣
大きさにもよるが6個で約30-35mg
鶏肉
100グラムあたり約2mg
豆腐
100グラムあたり約2mg
ひよこ豆
100グラムあたり約1.5mg
他にもオートミール、椎茸、かぼちゃの種、ヘンプシード、エビなどにも豊富に含まれており、1日の目標摂取量(8ー12mg)を達成するのに役立ちます。
しかし実際のところ亜鉛によるメリットを実感できるほど得たい場合は20〜30mg摂っても良いと思っています。なお、亜鉛をサプリメントで摂る場合は銅も10対1の割合で摂取しましょう。
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