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【制作後記】枕草子は「春はあけぼの」だけじゃない!

こんにちは!
よろづの言の葉を愛する古典Vtuber、よろづ萩葉です🖌️

今回は動画「枕草子の「それ書いちゃって大丈夫!?」な段5選!」について振り返っていきます。

古典に興味はあるけど何から読んで良いかわからない、という方に僕がまずおすすめしたいのが枕草子です。

枕草子は学校でも習うので、日本人で知らない人はいないほど有名な文学だと思います。
でもその内容を知ってるかと聞かれると、「春はあけぼの」で始まることしか知らない…という方が多いのではないでしょうか。

「春はあけぼの」は作者の清少納言の感性が光った素晴らしい冒頭ではありますが、枕草子の魅力はこんなものではありません。

枕草子はもともと、清少納言の主人である中宮定子のために書かれたものです。
父親が亡くなり、後ろ盾がなくなってしまったために辛い思いをしてる定子を支えるために書かれました。
そして定子の素晴らしさを宮中に広めるため、という目的もあっただろうと考えられます。
枕草子の成立について、詳しくはこちらをご覧ください。

そのため、枕草子には定子と清少納言たち女房との楽しそうな日常が記されています。
この部分ももちろん面白いのですが、今回は敢えて、それ以外のテーマで記事を集めてみました。

そんなことまで書いていいの!?」と思ってしまうような衝撃的な記事5選です。
枕草子を語るには、キラキラした部分だけでは全く足りません。
清少納言が思っていることを何でもかんでも書いちゃってるところこそ面白いのです!

清少納言が枕草子を書き始めた時、定子以外の人が読むことを想定していたのかどうかはわかりません。
ですが結果的に枕草子は宮中に広まり、おそらく宮中で働くほとんどの人たちが存在を知っていたと思われます。
もちろん多くの人が読んだはずです。
誰が読むかわからないものに「人の悪口を言うのは楽しい!」なんて書いていたわけです。
大変なことです。

でも実際に読んでみると、清少納言は嫌なやつだ…という印象は受けないんです。
むしろ、こんなに正直に書いちゃって面白い!さすが清少納言!という気持ちになります。
(僕が清少納言推しだからかもしれませんが…)

人が読むからと言って、思ってもいない綺麗事だけを書くのでは面白くありませんよね。
みんなが心では思っているけれど口に出しては言いづらいことを代弁してくれて、当時の人々の共感を得ていたのではないかと思います。
そうかと思うと、清少納言ならではの感性で人とは違う考え方が書かれていたりもします。
定子の素晴らしさを伝える文章の合間に、清少納言自身が思っていることを書いていく。
ばらばらな内容のようにも思えますが、共感の気持ちと感心する気持ちを与える文章を挟み込むことで、読み手を飽きさせない工夫がされているような気がします。

はじめの読者が定子だったことを考えると、「そんなことまで書いちゃったの?」と言って定子が笑ってくれることを願っていたのかもしれません。
そしてもちろん、そんな類まれな感性の持ち主である女房が定子様に仕えている=つまり定子様は素晴らしい!というアピールでもあるはずです。

紫式部に言わせると「人と違うことを好んでする清少納言みたいな人は良くない(紫式部日記)」らしいですが、今の時代は「人と違うこと」を好む傾向がありますよね。
清少納言の感性は現代人の心にも響くと思います。

授業で習わない部分にはこんなにも面白い記事が書かれている、ということを伝えるために今回の動画を作成しました。
他にも、紹介しきれなかった面白い記事がたくさんあります。
ぜひ他の章段も読んでみてくださいね。
第2弾の動画も準備中なのでお楽しみに!

最後までお読みいただきありがとうございました。
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