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OKRとKPI、上手く付き合うにはどうしたらいいのか。実践しながら考えた記録

OKRを約1年間、チームでいろいろ試しながら運用してきました。
ずっと自分の中で解消されなかったのが、
OKRとKPIをどうやって理解して、どうやってチームに組み込むか(理解してもらうか)
ということでした。

チームメンバーと話していても、「KPIを重要視しているので、OKRをどうやって活用すればいいかピンとこない。管理数字が増えるだけでは?」など議論になることもありました。

これだ!という確信を持てるほどの理解にはまだまだ足りないですが、現時点での私のひとつの解釈として、まとめてみます。

OKRは組織のレベルや仕事のやり方を整理しながら進化させてくれる良い仲間!

まず、そもそもOKRってなんのためにあるんだろう?を、整理して、チームメンバーに以下のように説明しました。

・自分たちの仕事を進化させていくための目標、進捗管理の手法
・自分たちの仕事を進化させていく = OKRの肝!
・OKRに設定するストレッチ目標は、そのままやってたら達成できない。
・新しいチャレンジをしていく、何かを変える必要がある!
・各個人、チームが仕事の内容ややり方をアップデートして進化させていく
  →→→ 組織、会社の成長!!!

OKRは敵じゃない、自分たちのやっていることを整理して高めてくれるいいやつなんだ!というイメージをチームメンバーにも持ってもらうように表現しました。

OKRのポイント解説!勝手にQ&A

OKRの活用方法を自分なりに整理して、チームメンバーが疑問に思いそうなことをQ&A形式でまとめました。
(読みやすいようにと、会話形式で書いていますが、登場人物に特に意味はありません。笑)

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【OKRとKPIの違い】

👲OKRとKPIって何が違うの?

👹どっちも、目標管理手法や。
👹OKRは定量定性どちらの目標も目指す。何を目指して何をしていくのかがわかるから、組織の方向性を明確に表すことができるんや。

👹さらに、他チームのOKRを見れば、そのチームが今何を成し遂げたいのかわかる
例えば、仕事を依頼したいときは、そのチームのOKRに関連付けて依頼する。そうすると、「OKR達成のために必要ならやろう!」と前向きに事が進む。組織間のコミュニケーションツールとしても使えるんや。

👲なるほど、「どうなりたいか」を示すだけでなく、「何をするか」まで一目瞭然ってわけだね。

👹せやな。はたまた、KPIは定量的な目標を管理するもの。売上や利益などの大きな事業数字を達成するために、細分化して数値目標を管理していく方法なんや。達成までの過程を数字で管理するってことやな。

👲ふむふむ、最終的な数字目標を達成するために必要ないくつかの数字に分けて、それぞれを上げていくように頑張るんだね。

👹わいが思うに、KPIは社長や管掌役員、部長など、事業を引っ張っていっている立場の者と話すときに使いやすい。「数字」という誰が見てもわかる共通言語を使って、目標達成までの道のりが上手く行っているかどうなのかがわかる。ロジックがしっかりできていれば、とてもわかりやすい指標なんやで。

【OKRにない差し込み業務への対応】

👲OKRって、「やらないことを決める」という性質もあると思うけど、OKR入ってない差し込み業務が入ることってあるよね、そういうとき、どうやって運用したらいいの?

👹部門によっては、差し込み業務が入ることが多いこともあるよな。予め量がある程度予測できる場合は、最初っからOKRに入れてしまうのも手や。「突発的に発生した業務を100%やりきる」とかな。

組織で動いている以上、自分たちの計画通りにいかないこともそりゃある。このOKRをいれておくことで、差し込み業務をやることもチームの役割だと割り切れるから、気持ちの面でもやりやすくなるしな。

👲それはいい考え方だね。業務を円滑に進めつつ、目標達成のために日々向上する仕組みを作る手段として、OKRは役に立ちそうだね。

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個人的には、「組織間のコミュニケーションツールとしても使える」という点が、OKRの大きなメリットだなあと感じています。

今チャレンジしていること「OKRとKPIのハイブリットマネジメント」

これまで私は、5~6人のチームでOKR運用を行ってきたのですが、チームの編成が変わり、20人弱のメンバーがいるマーケティングチームに仲間入りしました。

人数が多い現チームの課題として、以下のことがあるのではないかと考えました。

・現状マーケティングチームは申込獲得から解約抑止まで、チーム内でも業務の内容が多岐にわたり、誰が何をやっているのかわかりづらい
・やらなければならないことは山ほどあるが、今何に注力すればいいのか判断が個人では難しい

事業数字としては、KPIでの目標管理が上手くいっているので、そのままKPIマネジメントを進めてもよかったのですが、メンバーの仕事のしやすさの向上、目標へのコミットの意識が高まることを狙いとして、OKRを一部導入することにしました。

・チームの役割を6つに分解して、「プロジェクト」とした
・各プロジェクトにOKRを設定する
・OKRの設定はプロジェクトのリーダーが行う
・OKRのKRに、KPIの数字をいれてもOKとする
・KRにKPIを設定する場合は、100%達成を目指す
・毎週月曜日に、20人のチームメンバー全員でチェックインを行う
  →各OKRの進捗報告(リーダー)
  →メンバーはその週やることを予めリストに書いておく
・毎月最終金曜日にウィンセッションを行う

これを書いている2日前に上記の運用を開始したので、実際上手く機能するかどうかは、正直やってみないとわかりません。

とにかくまず「やること、向かうべきゴール」を常に見える状態にしておく、意識する習慣をつける、という点が少しでも浸透するように様子を見ながら運用していければと思っています。

新しい考え方や手段を取り入れる時、どうやってチームや個人に浸透させていくか

OKRもKPIも、成し遂げたいことに対してどのように進捗させていくか、関わるメンバーが同じ方向を向いてパワーを使うためのひとつの指針だと思うので、チームや会社の状況や規模に合わせて、運用しやすい形を作っていくのが、大事なのではないかと思います。

目標管理の手段であり、OKRを運用することが目的になっては本末転倒ですよね。
(目的と手段を混同するな、という意識は、大学のラクロス部のコーチにずっと言われ続けてたことで、当時は半分くらいしか意味をわかってなかったなあと、数年経った今、やっと理解できるようになってきた感覚があります…手段と目的の話をするたびに当時を思い出します。という脱線小話)

チームの個々のメンバーの考え方も違えば、人数も違うし、それまでやってきた経験も異なる。
新しい手段を取り入れるときは、人によっては違和感を覚えるものです。

だからこそ、大事なポイントは押さえつつ、その時最適な方法をまずは試してみる、という姿勢をとっていくのも必要ではないかなと思います。

事業なので、目標達成できれば良いし、それぞれのやり方があっていいと思います。時にはパワープレイも必要。

私は、できる限りみんなが同じ方向を向いて、チームワークを最大化して目標達成することにすごくわくわくするし、チーム力が上がれば、さらに高い目標にもチャレンジしていけると思っています。

試行錯誤の日々、1人ではできないことばかりですが、自分の知識もアップデートしつつ、これからもチャレンジしていきます!

OKRについては、いろんな方と議論もしてみたいと思うので、お話できる場所や機会あればいつでも飛び込みにいく気持ちです!
迷える世の中のみなさん、ぜひお話しましょう!

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