弱さの自覚が、精神的な強さを作っていくのだ。
人間は弱い動物だ。なぜならば、感情があるからだ。それも基本的な感情以外の感情があるからだ。基本的な感情とは、喜び、悲しみ、怒り、不安だ。しかし、人間はそれ以外に自意識がある。例えば、優越感があり、劣等感があり、嫉妬心があり、功名心がある。そして、傷つきたくはないという自尊心がある。このような感情があると弱い存在になってしまう。それは、他
人を気にし、自分の評価を気にするようになるからだ。
だから、私たち人間は自分自身が何者であるかを知ることが重要になる。自分は弱い存在で、どうしようもない存在で、卑怯だし、意気地なしで、何もできない人間なんだという自覚がどうしても必要だ。そして、そういう自分を超えていくことが自分の人生を生きていくことなんだと理解することが重要なことなのだ。
こういう自分自身の弱さの自覚が、実は、自分を強くしていくのだ。弱さの自覚が精神的な強さを作っていくのだ。私たちはこの事実を忘れないようにしたい。