僕が死を考えるのは、死ぬためじゃない。生きるためなんだ。(アンドレ・マルロー)
【考えるヒント】
人間は、終わりを意識できる動物だ。そして、どう終わるかを考えることは、どう生きるかを必然的に考えることになる。それは、今と終わりの間が、生きることだからだ。どう死ぬかは、どう生きるかによって、確定していく。しかし、どう死ぬかは、死に方ではない。病死、事故死、自殺、他殺、そういう死に方ではない。
どう死ぬかとは、死に際しての私たちの心の構えだ。死に際して、私たちは、何を思うかということだ。病死ならゆっくりと、事故死なら一瞬のうちに、意識がなくなってしまうだろうが、そのなくなりつつある意識が、何を思うかだ。
生まれてきてよかったと思える生き方をすることからしか、良い死に方は生まれない。「生まれてきて良かった。皆に感謝!」そういう生き方をしたいものだ。
今年は、この記事で最後です。1年間ありがとうございました。
【考えるヒント・今日の言霊】
2021年12月29日(水)VOL.5361
作者:中土井鉄信(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)