英知とは学校教育の産物ではなく、それを手に入れようと生涯をかけて努力することで生まれる。(アインシュタイン)
私たちは、公立の学校教育に対して、間違った期待をしている。公立の学校は、天才を作る機関でもなければ、優秀な人材を作るところでもない。ただただ社会の構成メンバーを作るところだ。だから、世界で活躍する人材を!などと考えて、公立の学校教育を国家的規模で改革しようとするのは、大きな間違いなのだ。
もし、そのような学校を創りたいのであれば、私学がそれを担うことだ。公立の学校は、基本的には、学力格差がつかないように、集団の点数を上げることを通して、平均点を上げていくようにした方が良い。学力の二極化がどんどん進行していけば、学力分断が起き、社会自体が分断されてしまう。平均点は、ほぼ同じでも、学力の山が低いところと高いところで出来、平均点のところが谷になっているような分布では、社会は良くならない。考えることが根本的に違ってくるからだ。
学校の中で劣等感が根付いてしまい、社会に出てから、新しい知識の吸収に向かわないような子どもたちを作ってはいけない。そのために、学力格差を抑える教育がこの時代は、非常に重要になるはずだ。
【考えるヒント・今日の言霊】
2020年12月2日(水)VOL.5085
作者:中土井鉄信(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)