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私たちに大切な態度は、本当に正しいのだろうか?という吟味だ。

懐疑の課題がないなら、真理の探究はできない。(倉田 百三)

【考えるヒント】
人間は、正直な動物だ。自分が信じたいことは信じるし、信じたくないことは信じない。このスタンスは誰にでもあるが、ここで終わってはいけないのも人間だ。それは、他人との関係で生を全うしなければならないからだ。

つまり、自分を離れて客観的に物事を見るスタンスをどうしても取る必要があるのだ。そうしなければ、自分の人生が他人に乗っ取られてしまうからだ。騙されてしまうからだ。自分の中に、今までの人生で身に付いた痛い経験を基にした基準をもって、物事を見ることだ。

そして、その基準から離れたもの、その基準にぴったり合い過ぎているものを疑ってかかることだ。基準から離れたものを疑うのは分かりやすいが、ぴったり合ったものを疑うのは、自分と全く同じ考えの人間がいるなんて不思議!?ということだ。何かそこに相手の作為があるのではないのかということだ。

私たちに大切な態度は、吟味だ。本当に正しいのだろうか?という吟味だ。これを忘れてしまうと、社会的な存在から個人的な存在になってしまうということだ。そうならないために、気を付けよう。


【考えるヒント・今日の言霊】
2021年6月18日(金)VOL.5223
作者:中土井鉄信(合資会社 マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)

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