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あの言葉はもちろん、思わず口からこぼれたのだが、思わず言っただけによけい重大なのだ。(ドストエフスキー)

【考えるヒント】
言葉は、発した瞬間に、消えてしまう運命だ。しかし、消えるからこそ、永遠に残ってしまう場合がある。計算されつくした言葉より、思わず口をついて出てしまった言葉の方が、永遠性を持っている。それは、真実の言葉だからだ。自分の意識の底にあった言葉だからだ。

だから、私たちは、腹の底にある想いをいつも自由に言える場を確保することだ。そうしないと、ついつい言ってはいけない場で、それが、発せられてしまうからだ。腹の底に溜まった想いは、突然何かの拍子に出てしまうが、いつも小出しにしていれば、それほど溜まることはない。十分、自分でコントロールできる。

私たちは、自分自身の言葉に責任を持ち、相手の言葉を真剣に聞き、そして、言葉の無意識の意味するところをしっかり受け止めよう。無意識を意識にいつも登らせておくことだ。そうすれば、失言は抑えられていくはずだ。そして、自分自身も傷つかなくなっていく。

【考えるヒント・今日の言霊】
2021年12月27日(月)VOL.5359       
作者:中土井鉄信(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)

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