マガジンのカバー画像

「力学」分野

7
力学分野の問題を集めました。 特講(特別講義)もあります。
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事
【高校物理】力学分野「特講 束縛条件」    <大幅増補改訂版>

【高校物理】力学分野「特講 束縛条件」   <大幅増補改訂版>


【特講 束縛条件1】
(講義1)その1 特定方向に動かない
    その2 斜面上に落下 <例題1>「束縛条件(拘束条件)」がなぜ入試でよく問われるのか
を最近考えています。
「この実験はどんな制約(束縛)の中で行われているのか」
を知ることは,実験をする上での『大前提』なんやね。
その『大前提』を見抜く力を知りたいと出題者は思っているのです。

「講義」と「例題」はセットです。
講義内容を

もっとみる
【高校物理】力学分野 「原則編」     

【高校物理】力学分野 「原則編」     


【原則編1】
「力のつり合い」(講義・例題)
電気通信大学 過去問解説物理基礎の教科書は,
速度,加速度の定義から始まり,等速度運動,等加速度直線運動,
重力だけを受ける運動(自由落下・水平投射・斜方投射)を扱います。
そして,そのあとで「力のはたらき」へと入っていきます。
しかし,加速度が生じるのは「力」がはたらいた結果です。

この講義では,
「力のベクトルの描き方(作図の仕方)」を紹

もっとみる
【高校物理】力学分野                                         「剛体にはたらく力」

【高校物理】力学分野                                         「剛体にはたらく力」


【剛体にはたらく力 その1】
「力のモーメントのつり合い」(講義)
 岩手大学(1981年) 過去問解説すべての教科書は,「うでの長さ」を上のように定義しています。
しかし,上の「うでの長さ」は「仮想のうでの長さ」です。
(私はそう呼んでいます)
さらに,上の定義が成り立つのは,
剛体にはたらく力を作用線上で移動させても,その効果は変わらない
ということを前提としています(「作用線の定理」という

もっとみる
【高校物理】力学分野           「特講 連結2物体問題」

【高校物理】力学分野           「特講 連結2物体問題」


【特講「連結2物体問題」その1】
 東京工業大学(1988年) 過去問解説「運動量と力積の関係」は,
鉛直方向には,非常に短い時間(重力の力積が無視できるくらい)で
考えることが多いと思います。
この問題ももちろんその立場で解くことができますが,
少し視野を広げてこの現象を眺めてみてください。
新たな発見があると思います。

【特講「連結2物体問題」その2】
 東京大学(2011年) 過去問解説

もっとみる
【高校物理】力学分野          「万有引力」実戦編

【高校物理】力学分野          「万有引力」実戦編


【実戦問題1】楕円運動の公転周期いきなりですが,
君たちがケプラーの法則を理解しているかどうかをみる問題です。
とりあえず問4まで解いてみてください。
問5の意味が分かるならば,
この分野においては「かなり力がある人」だと私は認定します。

【実戦問題2】ケプラーの法則
(過去問解説 京都大学(1986年))「近似」は難関大には頻出の手法です。
万有引力の法則から,ケプラーの第2法則,第3法則を

もっとみる
【高校物理】力学分野「単振動」実戦編

【高校物理】力学分野「単振動」実戦編

【実戦問題1】さまざまな条件下での運動いきなりハードな問題ですが,単振動問題の基本は,
「運動方程式を立て,加速度を求める」
→「そこから,角振動数や振動中心の情報を得る」
です。
ただし,中途半端なところを通過するときの物体の速さを求めるとき,
単振動と他の運動が組み合わさってくるときなどは,
「(力学的)エネルギー保存則」や「仕事と運動エネルギーの関係」を
利用することもあります。
この問題は

もっとみる
【高校物理】力学分野「特講 換算質量」

【高校物理】力学分野「特講 換算質量」

参考書,問題集ではほとんど扱われない「換算質量」。
しかし入試問題を注意深く見ると,いろんなところに見つけることができる「換算質量」。
毎年,私は(力学分野を終えた)高校3年生にこの「特講 換算質量」を行います。「2体問題を解いていると,2物体の質量の『積/和』という形に出会わなかったかい?」という質問をすると,うなずく者がいます。
「換算質量」の知識は受験に必須ではありませんが,「こんな見方もあ

もっとみる