日本人の読解力が低下!?その原因とは
前回までのお話
OECDによるPISA(国際学習習熟度調査)にて、日本の子どもの読解力が年々ランクダウン。しかし、「その結果を僕はあまり信じていない」という弘平谷さん。それは一体なぜなのでしょうか?
読解力の順位低下、その原因は…
諸岡:日本の子どもの読解力が落ちて教科書が読めない子どもがいるっていう風に言われるようになってきたんですけども。
弘平谷:それって、他のアジアの国が上位に食い込んできてるんですよ、近年。確かに相対的には下がっているのかもしれないですけど、日本人の子どもたちが本当にそれで下がっていると言えるのかは分からないですね。本当に増えてるんだとしたら、いくつか原因はあるのかもしれないですけど。
弘平谷:なんか、今の言葉のやりとりって反射的に言葉を使ってしまうというか、スタンプ1つで会話ができてしまうというのに慣れてしまうと、あまり言葉に深く向き合わないで、それを反射的に出してしまうということは、もしかすると、教科書が読めないとかそういうところに繋がってくるのかもしれないなとは思いますね。 まあ、それは悪いことでは全然なくて、絵文字とかスタンプとかって、すごく日本人に根差した発想っていうか、マンガ的な発想だと思うんですよ。そう思うとそれは全然悪いことではないですし。まあ、もし悪い部分があるとしたら、すごく簡単に発信できちゃうってことなのかなとは思いますね。
諸岡:確かに。自分がそこまで想像していなくても、世界中に発信されますもんね。
弘平谷さんとマンガについて
諸岡:じゃあ、わりとマンガには肯定的なんですね。
弘平谷:大事な文化なんじゃないかなと思いますね、僕は。マンガを通して日本の歴史とかを学べるわけですから、そういうの積極的に、むしろ使えるんじゃないかなと思います。
諸岡:そうですね。三国志なんて本当に、あれでみんな覚えた!みたいなのって、ありますもんね。
弘平谷:母親も、格闘系のマンガが好きで、
諸岡:ええ、意外ですね!
弘平谷:『北斗の拳』とか全巻家にあったんですよ。
諸岡:えええ!
弘平谷:で、母親は僕の名前を「ケンシロウ」ってつけようとしたらしくって、
諸岡:ははははは、本当ですか!?
弘平谷:本当にそれはやめてくれてよかったって、思ってるんですけれど(苦笑)。
読解力の順位が下がったというお話にもどります
諸岡:あと、(順位が下がったのには)あれもありますよね。パソコンで答えるようになったのに、戸惑ったんじゃないかという話も。
弘平谷:あんまり日本の教育で、パソコンの画面を使ってテスト問題に答えるってないじゃないですか。
諸岡:そうなんです。なんか、日本の学校でのICT教育、パソコンとかの導入率ってすごく低いんですよね。 画像切り出し
弘平谷:そうなんですよね。そういうところにも原因があるかもしれないので。
諸岡:読解力(の問題という)よりもむしろ、そういうデバイスみたいなものに慣れてくることで、それこそ順位も変わってくるのかもしれないですね。
弘平谷:そうですね。
諸岡:そうかそうか。じゃあ、そんなに心配しなくていいんですかね?
弘平谷:い、いい、んー。いいとは、言えないですけれども。
諸岡:あはは、そうですね、危機意識を持ちつつ。
遊ぶことこそ子どもの本分
弘平谷:子供の本分というのは、遊ぶことだと思うんですよ。もちろんゲームでもいいですし、外でスポーツでもいいんですけど、勉強ではないと思うんですね。学校って、特に小学校とか中学校って、あんまり勉強する場ではなかったと僕は思っているんですよね。
諸岡:なるほど。
弘平谷:とにかく、遊ぶための場所で、ちょっとの休み時間とか昼休みとかに、どんな遊びを作り出せるかということのほうがはるかに楽しかった記憶があって、授業なんか全く覚えてないんですけど。その、遊べる場っていうのは必ず必要なんですよね。まず遊ぶことですよね。
諸岡:遊ぶこと!
次回は、子どもの「どうして勉強しなくちゃいけないの?」にどんな風に答えるのかをお聞きします。
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