他者にアドバイスをする程の人間ではない
今回は「他者にアドバイスをする程の人間ではない」というテーマで話をしていきます。
学習塾に勤めておりまして、立場としては科目の指導をする先生がいて、子供と親御さんとその先生の仲介みたいなポジションなんですよね。
第三者目線で子供の成績が上がりきらない原因を分析し、対策の案を出してそれぞれに提案するという役割です。
学習アドバイザーとか学習コーディネーター、あるいは生徒の志望校に合格させるプロジェクトマネージャーのようなポジションです。
しかし、自分は人様にアドバイスをするほどの人間ではないと思っているんです。
まず、通っているご家庭は経営者や開業医など、明らかに自分より社会的地位が高い方々です。
主に対応するのはお母様ですが、専業主婦の方や働いている方もいます。多くの場合、自分より年齢も社会的地位も高い方々です。
一方で、自分はポンコツで、転職を3回しています。1社目では最後のボーナスが最低評価、2社目は11ヶ月で辞め、3社目は1年半で辞めました。
採用担当からは「お前を取ったのは失敗だった」と言われ、異動した部署の上司には「お前はいらない」と言われる始末でした。そんな自分が人様にアドバイスするのは疑問に思っています。
子供に話す内容は、勉強方法や習慣づけなどですが、正直ネットに転がっている情報ばかりです。
自分独自のメソッドはなく、いろんな本や情報、他の人たちとの話し合いのもとで学んだアプローチ方法を伝えているだけです。
親御さんへの接し方も、自分が作り出したものではなく、いろんな研究や本から学び、他の親子を見て参考にしているだけです。
なので、自分がわざわざアドバイスをする必要はないと思っています。
どちらかというと、親御さんや子供もわかっているけどできないことが多いので、どうしていくかを一緒に考えることが重要です。問いかけや投げかけをする方がはるかに重要です。
他の職員にもアドバイスをする職員がいますが、自分は基本的にしません。
問いかけや投げかけ、感想を伝えることに留めています。「こうした方がいいかもですね」とか「他のご家庭はこうしていましたよ」という情報提供をします。
断言して指示することはありません。最終的に決めるのはご家庭や生徒なので、自分がこうしろと言うことはしません。
自己肯定感についても、自分はあまり気にしていません。自己肯定感という物差しで見るのをやめて、自分の良いも悪いも受け入れて許すセルフコンパッションを高めることにフォーカスしています。
だから、自己肯定感なんかどうでもいいと思っています。
正直、自分は人様にアドバイスをする人間ではないと思っています。教育業界で働いている自分が話すのもどうかと思いますが、勉強しない子供たちもやるべきことはわかっているんです。
勉強法に関する素晴らしい情報はネットやYouTubeにあふれています。それをやればある程度は成果が出ますが、やろうとしてもやれない理由があります。それを一緒に考えるスタンスが大事です。
部下に対しても同じで、アドバイスを求めていない場合が多いです。上司は話を聞いてくれるとか、一緒に考えてくれるとか、共感してくれる方がいいんじゃないかと思います。
現場の上司としては、そういう在り方が求められているのではないでしょうか。
自分も生徒にとっては上司のような立場ですが、指示するよりも話を聞いて一緒に考える方が効果的だと思います。
そんなことを心がけて生徒やご家庭、科目を指導する先生と向き合っています。
何かしらの参考になれば嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。それでは、良い一日をお過ごしください。
お知らせ
富裕層向けの学習塾にて100組以上の親子と接する中で得た知見・洞察をもとに「子育て」をテーマにした電子書籍を出版しました。良かったら、見てみてください。
タイトル:「不幸せにならない子育て大全」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?