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認知症と向き合う#34 骨折

救急搬送された母は「大腿骨頸部骨折」と診断され即日入院となりました。

母は、なぜ足が痛いのか?なぜ歩けないのか?問いかけますが、何回答えても10分もすれば忘れて同じ質問を繰り返します。

病室に搬送されても、病院であることもケガをしたこともわからず、父が帰ると言ったら急いで自分も帰える準備をし始めます。

「皆さん、そうですからお帰り頂いて大丈夫です!」の心強い言葉を信じ帰宅すると翌日の早朝には、やはり無理なので付き添いをしてくださいと連絡が入りました・・・。((+_+))

結局、父が朝から仕事が終わってまっすぐ病院に直行する私と交代までの長時間、ずっと母に付き添っていました。それも片道30分くらいかかる道のりを自転車で3週間、晴れの日も雨の日も毎日通い続けました。

父の頑張りは「これが長年連れ添った夫婦」なのか・・・と、我が親ながらとても感動する姿でした。

母も父がいると安心しておとなしくしていますがトイレや喫煙タイムなどで席を外すと不安になるのか?大暴れ。それは子育てを経験された方であればお判りになるかも?まるで子供の後追い行動と同じです。

私は夜の付き添いでしたので、夜中に目を覚ました母が起き上がらないように見守るだけなので、同じ12時間といっても父よりはかなり楽であったと思います。

それでもいつ起きるのかわからず、熟睡ができないまま着替えに帰宅し出勤するという毎日はやっぱり過酷でした。

転倒して救急搬送されたことをケアマネージャーさんに連絡すると、すぐに病院まで飛んできてくださいました。

母の心配は勿論のことですがケアマネジャーさんが父と私のことをものすごく心配してくださって、ケアマネージャーさんにかけていただく言葉は魔法の様に心に響きました。

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介護は頑張らないといけないと思いがちですが、プロにお任せすることは、決して手を抜くことではなく「介護を受ける人」にとって幸せなことです。

私達の場合、頑張りすぎないようにゆっくりとブレーキをかけながら、間違った方向に行かないように方向修正をしていただきました。

私達が何を望み、何に不安を抱き、どこで悩んでいるのか?常に問いかけ、耳を傾け、可能な限りリクエストに応えてくださり、様々な選択肢を提示してくださいます。

優秀なケアマネージャーさんと出会えたことは私たち家族にとって本当に幸せなことですが、一番大切なことは「何を望んでいるのか?」「何がわからないのか?」を明確に伝えること。

こんなことをお願いしたら迷惑では?と遠慮していたら、何をすればいいのかわからないからちゃんと話して!とお願いされたことがあります。あと、勝手な思い込みは厳禁です。どうせやってくれない・・話も聞いてくれないと諦めてしまったら前には進みません。

どうしても合わない「ケアマネージャーさん」もいますので、そんな時は各地域の包括センターにご相談ください。





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