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銀のライオンの仲間たち。(きらきらひかる)

わたしの愛読書というかバイブルというかわたしそのものというか、とにかく大切にしている本、江國香織さんの「きらきらひかる」。

それをずーっと前に上の娘(メンタム)に貸してたんですが、数日前に読み始めてきのう読み終えたと報告がありました。

第一声が「香織ちゃんすごい!」で、「笑子ちゃんが本当に自分みたいでこわくなる」と。

わたしがこの本をバイブルとし、何十回も読み返してるのは、まさにそれで、笑子ちゃんが「自分みたい」だからなわけで、でも、「メンタムみたい」と思ったことはなくて、ちょっと意外だった。

前にnoteで、この本のことを書いたときにも、何人かの方が「笑子が自分みたいで、、」ってコメントをくれていたのを思い出しました。

え?全女性は笑子なの??(絶対違う)

きっと、感情を外に向かってどう表現するかはそれぞれでも、気持ちのなかに笑子を抱えているひとがたくさんいるんでしょうね。そういうひとたちが江國香織さんの小説に魅かれるんでしょうね。

わたしは、「笑子」でもあり、「果歩」(ホリーガーデンの!)でもあり、「そよ」(流しの下の骨の!)でも、「葉子」(神様のボートの!)でもある。香織ちゃんの作品のなかの、どこかには「え?わたし?」って思う登場人物が絶対いるのだ。

だから、江國香織さんが好きってひとは、仲間だと思ってしまいます。勝手に。



メンタムが「言葉は本当のことだけを言うものじゃないと思ってる、、ってとこで号泣した」って言ってて、なんか納得した。
わたしは娘たちに「嘘をつくな」と言ったことはなくて、嘘をついた時もあばいたりせず、ちゃんとだまされることにしてたんだよね。
嘘をつかなきゃならない事情を想像して、それはだいたいわたしのなかに「ごめんね」の気持ちがあったから、なんにも言わずに抱きしめることにしてた。

もしかしてそれは、「きらきらひかる」を初めて読んだのが、メンタムがお腹にいるときだったから、なのかも。なんて思ったりしました。


ヘッダーは、こないだ食べたタイのデザート。名前忘れたけど美味しかった!

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