映画は映画館で観るためにできている。〜ぼくのお日さまを観ました〜
わたしはこの歌がほんとうに大好きです。
何回聴いても涙ぐんでしまう。
この歌についてここでも何回か書いてるけど、とても気持ちがわかるし、とても心が痛くなる。わたしも思ったことを言葉に変換することはできても、それを声に出して言える子どもではなかったから。
✳︎✳︎ここから映画のネタバレを含みます✳︎✳︎
映画館で予告を観てから、これは絶対観なきゃ!って思ったんだけど、いつも通り事前に情報を仕入れることをしなかった。
だからなのかもだけど、観ながら何度も「え?」「んん?」ってなってた。
舞台は北海道?なのかな?雪が多いところ。
中学校の体育の時間?課外活動的なやつかな?が、夏は野球で冬はアイスホッケー。男子だけなのかな?(ハテナばっかり笑)
で、主人公の男の子は、野球もホッケーも苦手。
授業で音読をするシーンがあって、最初の音が出なかったりつっかえてしまうんだけど、特にひどくからかわれたりするわけじゃない。
とっても優しい友達もいる。
家族の中でも、お兄ちゃんにちょっと馬鹿にされてるくらいで、特に居心地が悪そうでもない。
なんとなくへえーーって思うけど、優しい子が悲しい思いをするところなんてもちろん見たくないから、すごくいいなあーって思う。
そしてその男の子は、スケート場で女の子を教えてるコーチ(池松壮亮)と出会って、フィギュアに魅せられ、女の子とふたりでアイスダンスの大会を目指して練習を始める。
なるほど。いろいろ苦手な男の子が好きなものに出会って、克服してくのね。って思ったら、そうでもなくて。
ふたりでアイスダンスの上を目指して、自信をつけてくのね。って思うのも違って。
なんか、へえーーーって思ってばっかりだったけど、それはそれで好き!って思ったし、こういう世界がいいなあって思ったし、どの場面もすごく美しくて胸が熱くなった。
最後も、ええええっ???って思ってしまったりしたけど、それはそれで好きだった。やっぱり。
そして、エンドロール。ただでさえ映画のなかでいちばん好きなのはエンドロール!
しかも大好きな歌だし、歌詞の描き方が最高で、ぼろぼろ泣きました。
ハンバートハンバートさんが歌う「ぼくのお日さま」でいちばん好きなところは、
ってとこ。
特に、音楽に救われる、、みたいなシーンはなかったけど、わたしの頭の中にずーっとこの歌が流れてた。
まちがいなく、「ぼくのお日さま」っていう映画でした。大好きでした。
今は、映画も家にいながらにして観れる。
いろんな映画を選び放題。
わざわざ映画館で映画を観る意味というか、醍醐味といえば、臨場感のあるアクションシーンとか、壮大なスケールだとか、大音量に包まれるとか、そういうものと思ってた。
だけど、こういう、どこででも起こっている出来事とか、誰かの静かな心の動きとか、そんな小さな物語こそ、映画館で観るべきなんだなって思いました。
だって、その世界にどっぷり浸らないと感じられないことがたくさんあるから。
家で観てたらきっと、「なるほど!」ってとこを求めちゃって、よくわかんない!って思ってしまってただろうな。よそ見してる間に過ぎ去ってしまうようなシーンがすごく大事だったりするから。