432Hzには不思議な浄化力がある
梅雨入りしてから小雨や曇り続き。
ちょっと寒い日があって湿気が多いですね。
さて、今回はライアーのチューニング作業についてお伝えしていきます。
楽器もきっと湿度の影響を受けているでしょう。
ライアーはひざに置いて奏でる竪琴のこと
ドイツで音楽療法や教育のために作られました。
大ヒットジブリ映画「千と千尋の神隠し」の主題歌「いつも何度でも」で
木村弓さんが演奏したことで知られるようになりました。
癒しの音色と言われます。弦を優しく撫でるとあたたかい音がします。
聴いているとたいへん心地よいので心のケアにも役立ちますよ。
見た目や音色からよくハープと間違われることも。
でも実は、ハープとはつくりや弾き方など違いがたくさん。
種類もいろいろあります。アルトライアー、ソプラノライアーなど弦の数、大きさや形も様々です。私が使っているのはアウリスというメーカーもの。
このライアーは、楓(カエデ)の木の共鳴板に弦を張ったもの。
お子さん向けに作られた、小さなかわいい楽器もあります。
癒しの周波数432Hzにチューニングします
なぜ432Hzか?
それは、シュタイナー教育の創始者であるルドルフ・シュタイナーが
432Hzを「癒しのピッチ」として提唱したところから。
ピアノみたいに大きな楽器は調律師さんに頼まないといけませんが、
調律師さんは自分。ギターを弾く人からは「え、35本もチューニングするの!」と驚かれますけど。
まず、チューナーとチューニングレンチを用意。
安定感のある場所を確保。そして窓を全部締め切って静かな場所で。
(洗濯機まわしているとうるさいので洗濯もすませてから。♪)
チューナーだけに頼らずに音に耳を傾ける
一本の弦を弾いてみてみます。チューナーの針を確認します。
針を見てみると・・・
「あ、低いな」
「ちょっと高い」
チューナーの針がちょうど真ん中にくればOK。
中心に落ち着くまで微妙に弦のテンションを調整。
チューナーの表示で、
♭(フラット)記号のところだと音が低すぎ
♯(シャープ)記号のところだと音が高すぎです。
行ったり来たりしながらも、少ーしずつ、少ーしずつ調整。
本当に1ミリずつピンをまわす要領で。
チューニングをしている時・・・なぜか心も落ち着いてくるんですね。
途中からは、もう夢中になってしまいます。
響きと一体化していく
しばらく作業しているとちょっとした集中状態にはいりこむ。
チューナーだけにたよらずに耳で聴くことも大切。音に吸い込まれそうになります。
心地良いというわけでもないのですが・・・
何というか、この集中はもう一種の瞑想状態です。
音の影響を受けるのでしょうか、心もちょうどよく整ってくるのです。
さて、表の弦が一通りできました。裏の弦も順番にチューニング。
表の弦がピアノの白鍵、裏の弦が黒鍵にあたります。
すべての音がすっかりあいました。
さて、ちょっとグリッサンドをしてみましょう。
グリッサンドとは、弦をなめらかにすべるように弾くこと。
「音色がひときわ美しい~」
風をはらんで進む帆船のような・・・
風が木々の間をすり抜けるような・・・
弾いてみると、ちょっと上手になったような気がする♪
まあ、勘違いだけどね。
さて、こうして作業は終了。
自分も調整され、ササーっと気持ちがスッキリします。
音にはきっと浄化作用がある
「音」には一種の浄化作用があるのでしょう。
お寺の鐘がなると何となく厳かな感じになりますよね。
心を澄んだ状態にし安らぎを与えてくれます。
聴いてくれる人のハートに響く良い音が出せるように、
今日のレッスンも頑張ろう。
行ってきまーす。⭐