「ミラクルください!」
突然ですが、まずはこちらをお読みください。
このエピソードは「ドラッカー5つの質問」という本の中で紹介されている事例です。この女の子のどうにかお母さんを助けたいという切実な願いが、医師の心を動かし、今では世界的な大企業にまでなった素晴らしいエピソードですよね。僕らはこの本を元に吉村先生に「経営理念づくり」を指導していただくことになります。
この本、何がいいって自分たちの経営理念、ミッション、ビジョンを考えるにあたってとても言葉も分かりやすく、事例も多く読みやすいので、頭に入ってきやすいところ。
この手の本をあまり読んでこなかった僕としては大変重宝しました。
吉村先生からは常々、『会社経営には社長の「ビジョン」がとても重要です。大きなビジョンを描き、示すのが社長の仕事ですよ。』と教わってきました。
繰り返しになりますが、僕個人だけでなく、「僕ら」としての想いにしなくてはなりません。
「こういう世界をなんとしても作りたいんだ!」という想いをよ〜く話し合い、正確な言葉に落とし込む作業をしていきました。
この本の中で「経営理念」と「ミッション」と「ビジョン」の違いについてこう書かれています。
経営理念は想いであり、ミッションとは行動であり、ビジョンとは結果のこと。
よって、イーライリリー社は「この世から不治の病をなくしたい」という想いが「経営理念」で、「万病を治す薬をつくる」という行動がミッション、「家族が病で亡くなることのない世界」という結果がビジョンになります。
僕たち丸金は同様に、全員の共通の想いをもとに、自分たちが望む社会を描き、自分たちだからできる仕事をしなくては、ただ売上を追いかけるだけになってしまうことを恐れました。
すでにディスカウント思考に陥っていた多くの豆腐屋さんとの商売は、大豆の相場に囚われ、いかに他社よりも安くて良い大豆を提供できるかが大豆屋の仕事であり、常にその競争にさらされている状態でした。
「囚われる」。
読んで字のごとしですが、人という字が囲われて、逃げ場をなくしてしまっています。そんなの絶対に嫌です。
しかし、この時まで業界の常識にずっと囚われていた僕たちは、ここから脱出せんと、常にもがき続けていた気がします。
いつかその囲いから抜け出し、自分たちの想いの詰まった事業にしていかなければならない。囚われの身から、もっと自由な発想で羽ばたかなくてはならない。自分たちの力でその壁を打ち壊す力が必要でした。
そうして僕たちは吉村先生とドラッカー先生に導かれながら、今までの良かったこと、辛かったこと、もっと本当はこうしたいんだという本音等、あらゆる事の全てを吐き出し、ついに株式会社丸金としての想いののった「経営理念」が完成したのでした。
つづく
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