企業編19-バー経営から学ぶ、人間を知るということ
こちらのnoteは「mameka記」シリーズになります。
バーのマスターのMさんがこんなに感情的になるのははじめて見た。
お酒とタバコを楽しむというコンセプトで開業したバーだが、経営的に状況が芳しくないらしい。
このバーを知ってから、5年近く経つ。バーに馴染みの人たちと力を合わせて何かしらできないかを考えることになった。
多くの意見が出た。
立地はいい。ただし、お客さんを呼び込むためには、時代に応じたツールを使いこなしたり、お客さんのニーズに合わせた能動的なメッセージを送る必要があることがネックになると感じた。
「結論、『そもそも来店する分母が少ない、それを増やす』必要があるよね。」
私たちの意見が一致した。
一方、マスターは新しいやり方に抵抗を示しているようだ。何より、自分の”お酒とタバコを楽しむ”というコンセプトを最優先にしたい。
ある常連さんが口火を切った。
Mさんは本当にいい人だ。私もMさんの人柄に惹かれて、バーに足繁く通っていた。ただ、お客さんからすると、”なぜそのお店なのか?”ということが関心だ。
私は、この状況を打開するための意見を求めるべく、常連の1人であるHさんの元に向かった。
電車で2hかけて向かった先は、のどかな田園風景が広がる世界だ。
結局は、今の状況は、正義ともう一つの正義の闘いなのだろう。相手の正義を理解して、相手を認めることが重要ということだ。
私は、それでも、この状況を黙ってみているわけにはいかない。相手の考えを変えるきっかけをどう生み出せば良いのか聞いてみた。
人として受け入れてもらわないと、その人の意見に耳を傾けにくいのは心当たりがある。
結局は、相手の立場に立って考えられないと、物事は進まないのだろう。”北風と太陽”の話の中の、太陽の存在になるということか。
誰もが分かりやすく、使える設計か…これは、私の仕事にも当てはまるな。
『商品の機能がいい、こんなメリットがあるから利用するべきだ』ではなく、ユーザーの立場から、『これなら使いこなせるな』と思ってもらう方が、相手の立場から考えていると言えるだろう。
最近、顧客の購買プロセスに合わせて訴求する、必要な資料を準備しておく”シナリオ営業”という言葉が流行っているらしい。
全て、主語は、”相手(あなた)”だ。
主語を、”自分”から”あなた”に変えることで、自分が変えられることと変えられないことの線引きがはっきりしてくる。
一方、そこを認識して、相手の正義感、心地よさを大事にしながら相手への一歩を踏み出す。人生においてとても大事な考え方だと思った。
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