資産○○億円の仕事術 vol.21 プロジェクトマネジメント実務 顧客/自社/協力会社におけるQCDの概要
"どんなキャリア選択においても"自分の強み"を意識すべき”
これは、私が職場で出会った資産○○億円を稼いだ、元外資コンサル役員(パートナー)に教えてもらったことです。
自分の仕事スキルを伸ばすには、「いかにすごい人と一緒に仕事をする」かが一番だと思います。
その時に、その人の考え方や、マインドセットを自分のものにしてしまうのです。私は、その人と出会えたことによって、自分の仕事に対するマインドセットを大きく変えることができました。仕事に"楽"はありませんが、常にワクワクしながら向き合っています。
「そもそも、どうして外資コンサルティングのパートナーまで残ろうと思ったのですか?」
『それは、社内に"目標となる人"がいたからだ。この人みたいになれるのであれば、自分はこの仕事を続けていきたいと思った。それに加えて、この仕事が自分に合っていると思った。そういった"納得感"は重要だ。』
『これは、就活生や社会人にもいえることだが、そもそも"やりたいこと"というのは簡単に見つかるものではない。"やりたいことが見つからない"根本理由は、自分の中にある。"軸"だ。"やりたいこと"は今自分がもっている価値観の中から見つけていく必要がある。それは、社会との関わりでやりがいを感じた瞬間ともいえる。これは、自分と向き合わない限り、明確にすることはできない。』
「なるほど、それでは、"やりたいことができずに転職したい"といった場合はどうすればいいのでしょうか?」
『まず、今おかれている環境で"本当にそれはできないのか?"は検討すべきだ。』
『よく転職したい理由は2パターンに分かれる。「①今いる状況が不安」なケース。「②やりたいことを追求して次のステップに進みたい」ケースだ。』
『いいか、今から厳しいことを言う。「①」のパターンは、「不安」というわからないことを放置している"怠惰"な状態だ。そんな中途半端な気持ちでは、自社、そして、転職先でも上手くいくとは言い難い。』
『そして、「②やりたいこと」は、"自分の強み"を中心に決めていくべきである。それは、相対的な自分の特徴である。そのやりたいことの背景に"文脈"があれば、人は希少価値を感じる。そこに、自分が、"納得性と一貫性"とともに、自信を持てるかが重要だ。』
『いずれにしろ、"中途半端"が一番いけない。目標達成に向かって、常に頑張るんだ。そのために、この"仕事術"は君の生涯にわたる"資産"になる。』
「なるほど、とてもいい話が聞けました。モチベーションが上がったところで、次の"仕事術"を教えてください!」
(全体でvol.30.を想定してます。こちらを読むにはマガジンをオススメします)
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『ここから、30回までプロジェクトマネジメント実務の話に入る。準備はいいか?』
「は、はい。(ちょっと消化不良気味だけど、ボイスレコーダーをとっているので後で聞き返そう。)」
『今回は、「顧客/自社/協力会社におけるQCD」について教える。QCDとは何だか分かるか?』
「Q(クオリティ)、C(コスト)、D(デリバリー)のことですよね?」
『そうだ。プロジェクトマネジメントにおいて基本の考え方となる。「vol.3.」で教えた内容も振り返ってみてほしい。』
『プレーヤーによって、QCDに対する優先順位は異なる。QCDの優先順位は案件に依存すると同時に、相手の担当者にとっての優先順位に依存することもままある。
その場合、担当者の優先順位と経営者の優先順位を間違えないこと。
そもそも完璧というのは難しいので、着地点についてはすり合わせを地道に行う必要がある。落とし所については、フォーマルなプロセス上で正式な確認を取ることも忘れないこと。』
『次から「顧客/自社/協力会社におけるQCD」の優先順位について個別にみていく。』
『「顧客」にとって
「投資対効果についての納得感」が1つの切り口となる。プロジェクトが立ち上がった際のそもそもの目的を常に意識すること。「顧客にとっての最終的な目的が何であるか」は、実はあまりよくわかっていないというケースもあるので注意すること。自分だけが分かっていても意味がないので、プロジェクトのメンバーにしっかりと共有をすること。』
『「自社」にとって
「経済行為としての収益性」、「中長期的な観点からの市場における評価」、「人材育成の場としての価値」といったことを考慮しての判断が必要。
あくまでビジネスとしての収益追求の観点を忘れないようにすること。最初のプロジェクトの赤字は後を引く(前例になってしまうこともある、単価は後工程の方が低いのが一般的である)ので、避けること。
品質や運用面で評価を下げることは、特に、コンサルティング業界では、情報の横への展開が速いため注意すること。』
『「協力会社」にとって
プロジェクトの目指すところを理解した上で、自社としてのQCDの優先順位をまず明確にしておくこと。
協力会社に孫請け構造があり、コントロールが効かないケースに関しては、黙認せずに、気づいた時点で必要なアクションをとること。
一般的には、コストを見られることを意識すべし。安さを追求しなければならないケースは、最終的には、顧客にとっての品質の低下にもつながりかねない。そこを顧客へ説得し、報酬の上積みを図り、品質を高めることも有効である。』
『プロジェクト終了時に、「何を学んだか」「(メンバーとして、組織として)次にどう活かすか」といった総括は必ず実施すべきである。それは、次の展開・拡大のために活かせる。』
『以上となる。』