「どこに行っても続かないよ」を分解して考えてみる
退職する同僚に向かって「どこに行っても続かないよ」と陰口を言う。この状況は実際に職場で目にするというよりも、Twitterやコラムなどで「こういう言葉は気にしなくていい」という意見を見るということが多い気がします。
転職した先でその方がとても活躍するのか、活躍できないのかは誰にもわからないことです。しかし、「どこに行っても続かない」と言い放った人はなにか理由があって言ったのではないかと考えられます。
この言葉はもう少し掘り下げて考えた方がいいんじゃないかな?と考えたので、そのことについて書きたいと思います。
・モチベーションを高めるポイントを見つけ出す力
基本的に「どこへ行っても続かない」という言葉は、そもそも仕事で活躍していた人にかける言葉ではありません。どこか集中力が無かったり、不満を口にしていて周囲を悪い雰囲気にしていたり、その人があまり評価されなかった場合に出る言葉なんじゃないかなと思います。
いろいろな場合が考えられますが、私はそのような人に共通する特徴はモチベーションが低いことではないかと考えています。
仕事に対するモチベーションが低いというのはその人のモチベーションの作り方に問題があるとも言えます。大小はあれど、どんな仕事にもやりがいといったモチベーションを高めるポイントはあるはずであり、それを見つけ出すスキルを身につけることが仕事を前向きに取り組むためには必要です。こうしたスキルが身に付いていないと、どんな仕事に就いてもつまらなく感じてしまい、愚痴が増えたり不満が募ってしまう。そうして周りからは「あの人はどこへ行っても続かない」と言われてしまうのではないかなと感じてます。
ただし、自身のモチベーションを高めるポイントを見つけ出すスキルを自分だけで身につけるということはなかなか難しいことです。これは周りの力が必要なんじゃないかなと考えています。
・そうした人たちに私たちは何ができるのだろう?
このようなスキルが足りない人に対して周りは何ができるのでしょうか?
そもそもモチベーションには内的欲求と外的欲求があるとされます。外的欲求とは給与アップといった外から与えられる動機づけですが、あまり長期的な効果は無いといわれます。
モチベーションアップには内的欲求を刺激することが効果があるとされています。内的欲求にも様々ありますが、相手の個性や仕事ぶりを認めてあげる「承認欲求」、相手が”○○したい”という気を起こす「潜在的欲求」を満たすことがモチベーションアップには特に効果的とされています。
承認欲求を満たしてあげるためには、「ありがとう」と言ったり「○○さんのおかげで助かっているよ」というような言葉を頻繁にかけてあげることが良いかと思います。相手が心理的安全を感じ、また承認されたいと思わせる言葉を伝えることが必要です。
潜在的欲求を満たすためには、この仕事はどういった価値があるのかじっくりと伝えてあげることが大切だと考えます。どうしても仕事に対してネガティブになると目先のことに気を取られてしまいがちです。そうしたときに身の回りだけでなくもう少し広範囲への影響などを教えてあげると相手の潜在的欲求を満たせられるんじゃないでしょうか。
もし周りにモチベーションを高められない人がいましたら、承認欲求と潜在的欲求を意識してケアしてあげるといいのかなと思いました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。