茨城ダッシュから考える文化醸成の大切さ
茨城に住み始めて1年が経ち、運転面において以前住んでいた千葉県と違うなと感じるところが多い。一言でいうと茨城県民の運転は荒い。今日は運転マナーについて書きたい。
・茨城の運転マナーは悪い
茨城県を走っていると時折見かける光景がある。それは信号が青に変わった途端、対向車がギュインと右折する通称「茨城ダッシュ」の光景である。青に変わってから進み始めるまでに時間がかかるため対向車が右折できる時間はあるのだが、初めて見たときはとても驚いた。そして茨城では危険な運転をするんだなという感想を持った。
人は先入観を持つと穿った見方をしてしまうものだが、たびたび茨城県民の運転が荒いと感じることが多くなった。国道での追い抜きや速度超過、横断歩道の不停止、交通事故も多く見かけた。以前住んでいた千葉県ではこんなに交通事故が多かっただろうか?実際に目にした事故の数は茨城県のほうが多いと感じる。
・一人ひとりが社会全体の運転マナーレベルを作る
なぜ茨城県民の運転は荒いのだろうか?茨城の人はせっかちだから?運転免許センターが厳しくないから?いろいろと考えてみたが、これといった正解は出なかった。
そもそも運転マナーとはなんなのだろう?運転マナーというのは定量的な指標ではなく、人それぞれの主観からなる流動的なものである。マナーが悪いと感じるマナーレベルが異なると、人によってはマナーが悪いと感じる。
この観点でみると、茨城県全体の平均マナーレベルが低いのではないか?と思うようになった。もちろん人によってマナーレベルが異なるのだが、茨城県全体の平均レベルが低いのだと思う。
マナーレベルの低さは県民の性格からなるものではない。親の運転を子どもの頃から見てきて「このくらいの運転なら大丈夫だろう」という感覚を培う。そして、知らず知らずのうちにマナーレベルの低下を作り出しているのである。
・運転マナーレベルの高い文化をつくること
マナーレベルを高めるためにはどうすればよいのだろうか。茨城ダッシュを法律で禁じるといった規制による対策もあるが、それにかかる人件費などを考えると効率的ではない。何事も規制による解決は良くない。
この有効策はマナーレベルの高い文化を作ることだと思う。マナーレベルの高い文化を作るためには一人ひとりが地道にマナーレベルを上げるための努力をする。日頃からマナーレベルの高い運転を心がけ、子どもには親の運転の真似をさせる。そして他者を誘発して社会全体のマナーレベルを高くする。とても長い時間が必要だが、運転マナーレベルを高めるためには非常に効果的な対策だと思う。
以前、北九州に出張したとき、どの車も横断歩道を停止している光景を目にした。茨城でもこんな文化だったらいいなと羨ましく感じるとともに、このような文化を作ることができるんだという実感を得た。
きれいごとのように感じるかもしれないが、こんな文化が作られることを祈ってマナーレベルの高い運転を心がけていきたいと思う。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。