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日刊 かきあつめ

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駆け出しのライターたちが、(ほぼ)毎日更新していく共同マガジン。 ※最近は「月水金」更新となっております。 今回のテーマは「#00年代」です。
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2024年12月の記事一覧

ベンチで日常からハレを見つけよう

日本人の伝統的な価値観に「ハレの日」がある。古来より重んじられる祭日や結婚式などの特別な日を表していて、柳田國男が見出した。 「正月」は、ハレの日の中でも「代表的なハレの日」と言っても良いだろう。お節などの食事から初詣などの行いまで、色々なことが日常とは違う。そして気持ちの高まりも違う。 ただ冷静に考えたら、正月の1日も、また別の月の1日も、同じ24時間で構成された1日なのに不思議なものだ。 ちなみに、特別なこともない「日常の日」を「ケの日」という。「ハレの日」「ケの日

'90年代後半の食肉バイヤーの年末がヤバかったという話

今から10年前の2014年春、僕はスーパー向けの卸問屋に就職し、精肉部門の新入社員として東京の某スーパーの精肉部門に1ヶ月の研修をしていた。 2012年に第二次安倍内閣が発足し、2019年に施行される「働き方改革」へ向けて企業が企業が変革を問われだした頃だった。 もちろん、現場にその考え方はまだ浸透していなかったが、その当時からしても90年台と比較したら「まだマシ」という状況だったらしい。 研修の担当バイヤーがしてくれた昔話が面白かったので簡単に共有したい。 今から30

正月の青空とアンニュイ

正月、元旦と言えば、晴れている日が多い印象だ。日本とくに太平洋側の地域の特徴である。 恐らく来年も晴れるだろう。 正月の澄み渡る青空をみて、果たして何に想いを馳せるのだろうか? 私の正月に対する想いは、ちょっと複雑だ。勿論、お休みが多くてラッキー!(その時期気を遣ったり、仕事がお忙しい方もいらっしゃるでしょう。恐縮です。)家族と一緒に過ごす時間が増えてホッとひと息つける時間でもある。 ◆お一人様とお正月 お一人様が長い私にとっては、正月は普段の生活が出来ない、会いたい人

年の暮れに祖母を想う。

近所のスーパーに、しめ飾りが陳列されていた。「お正月の準備は大安に!」という張り紙には、今日が大安であることも書いてある。今年もそんな時期か。大して高いものでもないし、適当に買っておくかーーと、その場でゆっくり考える時間はない。 3歳になる息子が、最近お気に入りのメロンパンの売り場めがけてまっしぐらに歩いていく。これまたお気に入りの、猫のイラストが描かれたお買い物トートバッグを提げて、ずんずん歩く。店員の皆さんは穏やかに見守ってくれているが、周囲の買い物客にぶつかりそうにな

お餅大好きお正月

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。 今回のテーマは「#正月」です。 餅つき機、ならぬ(電気)餅つき器、て今でも流通してるんだろうか。今でも、というか当時からどの程度流通してたのだろうか。今となってはもはやあやしい。 毎年年末年始を過ごす父の実家にその電気餅つき機はあった。 年末になると、自分の田んぼで少しばかり育てているもち米をその餅つき機にセットして炊き、自動でつき、捏ねてもらうと、パン

帰省する時に買って帰りたい東京お土産リスト

毎年、年始は実家で過ごしているが、帰省する時に地味に悩むのがお土産だ。いつも新幹線に乗る前のちょっとした時間で買い物をしているため、あんまり時間がなくて「もうこれでいいか…」みたいな気持ちで毎回選んでいる。せっかく東京にはおいしいお店や、おしゃれなお土産も多いのにもったいないなぁ。ということで、今年は地元に買って帰りたい東京土産を事前に探してみることにした。 地元の友人向けにまずは友人向けのお土産を考えよう。帰省したとき地元の友達に会うので、毎回お土産を用意しているのだ。人

人生を変える1000本ノック

1000回記念を迎えるnoteのかきあつめ連載回数。 1000という数字から私はまず、大学受験のときに活用した参考書、英熟語ターゲット1000を思い出した。1000という数字は目標を達成するための足掛かりというときに引き合いに出されやすい気がする。 「1000」と、Google検索してみると、「1000本ノック」という言葉が上位に表示される。 野球の練習では、100本ノックって練習があるもんなー。この言葉は一般社会でもよく応用されている。 そして、知った。 今年は

1年前に借りた千円を返して、心のしこりは消えたのか。

先日、産業カウンセラー養成講座の同期とお酒を飲む機会があった。集まった理由は、その中の一人が飲食店を始めることになったからである。お店のプレオープンということで、有志で集まり、お祝いをした。 私も参加したのだが、正直、最初は行くかどうか迷った。住んでいる場所から遠いこと、体調が万全ではない妻に子どもを任せることへの気がかりなど、理由はいろいろあったけれど、最終的には「1年前に借りた千円を返す」という小さなタスクを果たすために参加を決めた。 家へ着く時間を考えると、早めにお

noteの共同マガジンが1,000記事に達した話

この度、「日刊かきあつめ」は1,000記事に達しました! これまでに読んでくださった皆様、記事を書いてくれるメンバーたち、本当にありがとうございます。 ここまで6年半。長かったような短かったような。6年以上も経っていると結婚したメンバーがいたり、子供が生まれたメンバーがいたり、辞めていくメンバーもいたり。色々あったと感慨深いです。 始めたきっかけは、当時通っていた宣伝会議のライター講座が終了しても文章を書ける場を作りたかったのと、同じ時期にライターを志した人たちとの繋がり