人間スマホ
拝啓 貴方様へ
貴方様は今、スマートフォンを眺めていらっしゃると思いますが、ここで1つ、私の懺悔を聞いていただけるとありがたいのでございます。
私はしがない工場に務めています。部品を組み立て、部品を組み立て、部品を組み立て。毎日繰り返しております。私は女性とも関わったことがなく、孤独を覚悟した身であります。日々の癒しは画面越しの女性のみ。わたくしは既に死んだようなものでした。しかしある日、人間が思いもよらぬ極悪非道な事をやってのけようと考えたわけでございます。
私達が作るスマートフォンをハッキングしてみようと思いました。学生の頃はハッキングなどをやっていた事があり、精通しております。造作もない事でございます。
そして作ったスマートフォンのカメラをハッキング致しました。
今も貴方様を見ております。そして貴方様に恋い焦がれました。
家の周りにハンケチを持った廃人のような人がいるかと思われますがそれが私でございます。
こちらの小説はいかがでしたでございましょうか?練りに練って考えた駄文でございますが、お気に召しましたでしょうか?ちなみに江戸川乱歩先生の『人間椅子』という短編を参考とさせていただきました。
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