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tanka

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短歌まとめ
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#過去作

tanka

高校生から去年までのもの。たまっていたのを見つけたのでここに供養します。

夢をみた 湖畔に佇む人間を見つめて沈む魚のせぼね

差し込んだ光の束で目を覚ます 世界は私のことを知らない

あたたかな風が前髪を撫でてってとても惨めな私だけ春

あの魚溺れて死んだよ かなしいね 人間も息が出来ないとしぬのよ

喉元を熱いコーヒーが過ぎていく 熱を思い出せお前は無傷

温めたカレーライスを頬張って転がって

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Prose

前回の短歌を見つけた際に一緒に見つけたものです。18歳から19歳までのもの。供養したいので。

ただうるさいだけのテレビをぼうっと眺める程度には不幸。丸い月がクジラの目玉みたいで、排気ガスで濁った夜空にぼかされた目の縁がこちらを睨んでるようで、私は縮こまってしまった。

言い訳きついよ君

チョークが音を立てて割れる音

先生、私、変わっちゃったのかな

鋭い犬歯が君の唇を傷つけぬよう優しく口付け

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