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人類滅亡確率

「本日の人類滅亡確率は10%未満です。それでは今日もいってらっしゃい」 かつての渡来人は三日月の縁で笑っているし 四季はとうの昔に「四」季ではなくなった ゆっくりと呼吸を意識しなければ苦しくなってしまう 「最近の流行りは熱的死なんだよ」と言う女の矯正器具がひかった まともに生活するために邪魔な感情を削ぎ落とし続けていたらいつの間にかわらえなくなっていた 戦争反対を叫んだセーラー服が銃を構えるまであと数秒 核心をつくSNSの投稿に無感情でハートマークをタップ  かなしみ

    • 進めない

      これがぜんぶゆめならよかったのに 自分が何をしたいのか、何を目指しているのか、考えれば考えるほどわからなくなってきた。 私は新卒で入った会社を半年で短期離職、そのあと就いた派遣社員としての仕事も契約期間中に辞めた。心が弱くて、体が壊れて、逃げた。 おそらく外に出て無数の人々の生活を一気に浴びることや、狭いコミュニティで交友関係を広げていくこと、業務で失望されること(私はひとつ失敗するとひどく引きずるタイプだったし、あまりに人の目を気にしすぎるきらいにあった)がストレスの要因

      • 私の人生、ちゃんと治るんですか?

        言いたいことが増えれば増えるほど言えないことが増えてきた。時が流れれば流れるほど、つまらない人間になっているような気がした。何を言うのが正解か、何を言わないのが正解か、迷っている間も世界は待ってはくれなかった。悲しいわけではないし、落ち込んでいるわけでもない。虚しいとは思うけど。何かを間違えたような気がしてるけど。 男友達に恋人が出来て、距離感を考えなきゃいけなくなるのがだるいとか思ったり、女友達に恋人ができてぽっとでのやつが何をと思ったり、いちばん自分勝手なのは私。 先

        • 海岸線は無風

          2023年 自選100首 【お詫び】この人生は映画ではなくて、当人はやはり凡人でした in the 銀河heaven 泣かないでジョバンニ 君は悪くない きれいなものだけみたかったよね ぼくだって死にたくなんかなかったと泣いてるカンパネルラの隣 買ってきた仏花が枯れるまでそこで合掌なさい 隣家のザネリ 牛乳を持ってジョバンニが駆けている。一方、そのころうすあかりの国 「よだかさえ悪口言われて死んだのに人の子が耐えうるはずない」と神 できるなら全てを憎みたかったね

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        • お気持ち表明
          19本
        • tanka
          4本

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          私のくるぶしは、入水のかおりを知っている

          好きな人が好きだった人になっても、仕事を辞めても、好きなアーティストのライブに行っても、突然理由もなく死にたいとしか考えられなくなっても、生活は続く。 久々に会った友人に、「悲劇のヒロインって正直1番簡単なんだよ」って言われて、納得してしまった。何事も、何かに原因をこじつけて自分の現状を悲観することで、諦めることを簡単にするし、むずかしい思考を停止させることが出来るようになる。私はいつから悲劇のヒロインだったんだろう。諦めることで、思考を都合よくやめてしまうことで、私は自分

          私のくるぶしは、入水のかおりを知っている

          生きているのではなく耐えている

          生きているのではなく耐えていると思うことが増えた。耐えている。耐えながら寝て起きて働いて家事をしている。生活をしている。 悲しみはいつも波があって、案外その瞬間は辛くなくても段々と鋭さを増して刺してくる時がある。 「眠ればたまに会える代わりに顎の痛みに目が覚めてしまう」(春一番/yonige) 忘れてもいつか思い出すためならいいよなんて寛大な心はなく、本当はずっと私の事忘れないでどこかで考えていて欲しいのです。 逆剥けをひっぱりすぎて血が滲んだ。虚しさはいつも予感無し

          生きているのではなく耐えている

          全部が好きだと言えていたら

          失恋しました。 最後まで私の好きになった人は本当に素敵だった。抱きしめられた時の思ったより強い力も、最後に手を繋いでもらったときの感触も、数日間コートに残っていた香りも、全部もう上手く思い出せないけれど、泣いてしまった私を泣きそうな顔で見つめる彼の目だけは絶対に忘れないと思う。 当日待ち合わせ場所で目が合った瞬間から「今日フラれるんだろうな」と確信したこと、実際最後まで何も言われなくてそれに甘んじて帰ろうとした私を引き止めた時の覚悟を決めたような顔、泣きすぎて声が出ない私を

          全部が好きだと言えていたら

          喜怒哀楽とか全部だるい

          サイコロを転がして全部決めたい 今日のご飯も進む道も仕事の方向も結婚する人も私の死に方も 喜怒哀楽とか全部だるいし足のネイルはパンプスに隠れてるし上司はうざいし私は情けない もう、気がついているのかもしれない。どこにも行けないこと、何にもなれないこと、このまま時間が経っていくことを受け止めるしかないこと。 この1ヶ月後、メンタル悪化して事実上の休職になりました。 私は、私はこんなことのために生きていたのか、親に楽をさせてあげたい、大きな家に暮らして欲しい、これは私本意では

          喜怒哀楽とか全部だるい

          防波堤として

          何年か前の笹井宏之賞に応募したものです。このまま眠らせておくのはあまりに私と歌が可哀想だったのでここに置かせてください。 村すらも滅ぼせないのね魔王さま ふたりでしようよ世界征服 人を殺すのはつらいね魔王さま ふたりでしようよ投身自殺 あの花の名前を教えて魔王さま ふたりでいこうよ川の向こうへ 傷ついてばかりだったね魔王さま きっと今度は大丈夫だよ 足元でバタバタうるさい余所の子を蹴飛ばす 覚める 夢でよかった 君だけは何も間違ってなんかない その憎しみもぜんぶた

          防波堤として

          代わりに持ってくれたらいい

          外は寒くて家にいるはずなのに家もなんだかさむい。四角い部屋の隅から手が伸びて私の首をしめてくれたらいい。寝てる間に魂が間違って抜けちゃって、そのまま漂ってくれたらいい。私がやること全部許してくれたらいい。許してくれなくても、認めてくれたらいい。涙を流して布団にくるまっていることしか出来ない時、何を聞かずにどうでもいいままで背中から抱きしめてくれたらいい。乾燥した唇の割れそうな部分を舌でこじ開けてくれたらいい。いつでも死ねると思いたくて握りしめているカフェイン剤を、代わりに持っ

          代わりに持ってくれたらいい

          季節の終わりに過敏になるのやめな

          生きている皆さんこんにちは。 思うことがあればいいなと思い詩集を開いたけどそんな道具みたいに使われるためだけにこの人は言葉を綴っているのではないと思い閉じた。季節の終わりに過敏になるのやめな。来るってわかってるものをあたかも意外でしたみたいな顔で見るのやめな。閉じた詩集の頭から覗くよくわからない個展で貰ったインスタIDが書いてある名刺。あなたの資源は私の栞として役に立っています。どうか安心していてね。 私は何度でも繰り返すけどやっぱり海のそばで死にたいしその為に海のそばの家に

          季節の終わりに過敏になるのやめな

          冷蔵庫にはいつも牛乳があった

          言葉が出ない。比喩じゃなく、言葉が出てこないことが増えた。今これを書きながらも筆が(この場合指?)思うように動かずに休み休みでいる。生きている気も死んでいる気もせず自分のアイデンティティを疑い他人の視線を嫌悪し敏感な聴覚を呪った。牛乳は嫌い。だからうちには牛乳常備なんてされてない。おかあさんがまだ家事をしていて、父親がまだ家に帰ってきて、妹がまだいくつもの人格を持っていなかったころ、冷蔵庫にはいつも牛乳があった。裏口にあたるドアからさした光が冷蔵庫を照らしていて、まだ子供の私

          冷蔵庫にはいつも牛乳があった

          飛び込めなかったものはたくさんあります

          大好きな人の弾き語りに行って生きてきたことを実感しました。好きなアーティストの新曲に泣かないでって言われてぼたぼた涙が出ました。iPhoneを新しく買い換えました。画面が綺麗です。お互い頑張ろうって何度でも言います。 大切な子が辛い時に連絡してくれる相手が私でよかったと思います。あなたが辛い時全てを肯定してあげたいと思っているし、それが伝わっていたような気がしています。 飛び込めなかったものはたくさんあります。海とか線路とか腕とか全部。 殴るような音楽が聞きたいです。本

          飛び込めなかったものはたくさんあります

          大人ってこうじゃなかったって、たぶんあのころの大人も思ってた

          もう二度と好きな曲を他人に教えないし公共交通機関の中でお喋りもしない。 沈んでしまうと起き上がれなくなること、身をもって知ってしまっているから自分の中にある燻りをずっと無かったことにしている。 私はまだつまらないことで大袈裟に笑うし人の恋愛話に興味があるフリもする。乗り換えに間に合うように走ったり、他人のことなんて知らないというふうに街を歩いたりもする。好きなアーティストのライブに当選してまだ日にちはあるのにその日着ていく服を考えたり、旅の思い出をインスタのアーカイブにの

          大人ってこうじゃなかったって、たぶんあのころの大人も思ってた

          無責任な大丈夫なら私はいくらでも言えた

          朝晩は冷え込むようになり、晩夏と呼ぶには相応しい気候になってきたね。 前進も不幸も目論見もすべてを抱えています。足があるうちは歩かなきゃ行けないのだから。 今月初めにみた海のさざ波を抱きしめて乗り越えた1ヶ月でした。いろんな生命の器であるそれに飛び込めば死ねるという安心感。海が好きです。わたしは海になりたい。投げるつもりがない身を落とさないように踏みしめた足はかすかに震えていたし、振り返る友人はうつくしく見えました。広くて遠くてでも寄り添っていてくれるような、生きているよう

          無責任な大丈夫なら私はいくらでも言えた

          降り注ぐ爆弾を避けるための傘を作ろう

          もう全部いいんだよって言ってやさしくわらって、アルコールなんていらないしタバコもいらない、もうすっかり夏だから炭酸が飲みたいねってサイダー買って、エアコンが効いた部屋でまどろんで、ゆめうつつな頭を撫でて、こんな世界が見えぬよう目と耳をふさいでほしい。 みんなに好かれなくてもいいよ。数字が全てなんかじゃないのよ。嬉しかったことは嬉しいと言っていい、悲しかったことは悲しいと言っていいのよ。偏見も差別も言い換えれば凝り固まった歴史なのよ。心から傷ついたと思ったら過剰な正当防衛を一

          降り注ぐ爆弾を避けるための傘を作ろう