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15歳、ドイツ留学体験記(2010-2011)#1

はじめてのドイツ

2015年、15歳の私はドイツの「Darmstadt」という町へ旅立った。
ボランティアで、10か月のホームステイを受け入れてくれたドイツ人家庭に住むことになった。
空港まで迎えに来てくれた時のママ、パパ、お姉ちゃん、お兄ちゃんの心からの笑顔は今でも胸に焼き付いている。


英語すら喋れない私が、ドイツ語が3か月で喋れるようになるまで

ドイツ語はおろか、英語で「町に遊びにいきたい」とすら言えなかった私。
恐る恐る、めっちゃ辞書で調べて「Can I go to the city ?」と発言したのは今でも鮮明に覚えている。

そんな私だったが、3か月たつ頃には、日常会話には全く困らなくなった。
10か月後、帰国したときにはなんとドイツ語検定の2級と準1級をダブル受験して、合格していた。
私は、何をしてそんなに語学力を伸ばしたのだろうか?
答えは一択、「ドイツ語漬け」。

英語もわかりやしない。(自分が)
日本語もわかりやしない。(周りが)

ママのお皿洗いを手伝う傍ら「今日あったこと」をドイツ語で説明してみたら?というママの提案を、内心少し嫌々ながらも毎日、毎日こつこつ繰り返した。
一語一語、ゆっくりと。
いきなり喋れるようにはなってなくて、毎日少しずつ新しい言葉に触れて、少し自分でも調べて、そんなことを毎日繰り返していた。
自然と、身についていたのだ。

3大辛かったことリスト

ドイツ滞在中、辛かったことは以下である。

①ディベートカルチャー
私のステイした家は、ママ、パパ、兄、姉の4人構成だった。
(兄、妹がプラスでいるが、当時は二人ともまた他国に留学をしていた)

平日の夜、休日の昼と夜は家族全員で食卓を囲むことが多いのだが、毎回必ず何かの話題について延々とディスカッションを行う。
聞きなれない言葉を毎日学校で聞いて、帰宅して、夜ご飯の時間になって。
もう結構へとへとなのに、いとこの男の子の進路についてのお話がはじまった。私は質問したり、興味を持つこともしんどいくらい疲れていたのでずーっと黙っていた。それでも気にせず、みんなの会話が続く。
話題は毎日異なるが、そんな日が最初の数か月は続き、冗談抜きでかなりしんどかった。
数か月たち、だんだん言葉にも慣れてきて、会話にも参加ができるようになると、何かのトピックについて延々と語り続ける「ザ・ドイツ人」って感じで悪くないなあと思った。

②「日本人の自分」へのイメージ違い

留学に旅立つ前、世界の人は日本人に対して
「都会的、先進的」「賢い」
というような、行ったらすんっとみんなの人気者になるようなイメージを抱いていた。

しかし、私のいた環境や、私の友人がいた環境ではそうではなかった。
私はGymnasium Schule (大学進学を考える子供たちが通う学校)の
9. Klasse (9年生:平均的に14歳の子供たちの学年に値する)に編入した。
当時の私は高校1年生だったので、学校に通う前は
「え~。年下の子たちの学年か、テンション少し下がる。。」
というようなテンションだった。
実際に通ってみたら、男子は精神的にも見た目的にも少し子供っぽいな、と感じたが女子は自分より精神的にも見た目的にも年齢が上に感じた。

人見知りMAXだった私は、自分から話しかけたりできず、話しかけられ待ち。
schüchtern(内気)なアジア人という目で見られて、最初はクラスでちょっと浮いた存在になってしまった。

学校には、もっと下の学年の子供たちもいた。
廊下ですれ違うとAusländer (外国人)、Asiatin(アジア人)というささやき声が聞こえることもしばしば。
よく中国人に間違えられることもあった。
ドイツの子たちからみて、私は「日本人の女の子」ではなく「アジア人の外国人」という目で映っているのだと実感した。

でももう、何か月も滞在していると、慣れてくるというか。
街にはトルコ、インド、タイ、中国系の人々もあふれていた。外国人である、ということは全く珍しくないのだと思った。
「日本人の誇り」みたいなものは崩れ去っていたけど、ドイツで一人前に他者と意思疎通ができる。対等に会話ができ、コミュニケーションがとれるのだから、「日本人の自分」だろうが「アジア人の自分」だろうが、自分は自分、と割り切れるようにはなっていった。

③食生活
これはつらかったというか、自制心のなさが要因なので100%自分のせいなのだが、日本では高級品だったり、手に入れづらかったりするおいしいドイツの食品が、安く手に入りすぎる環境であった。
…故に、MAXで8kg増量をしてしまった。帰国後、戻すのに半年以上かかった。

具体的にどんな生活をしていたのか?

学校帰りに、
60円もしない、大きくておいしいパンを買う。
同じく60円もしない(0.59 EUR)HARIBOのグミをスーパーで買う。
そんな自分へのご褒美を、毎日飽きることなくいただいていた。

しまいには、ホストファミリーのママに
「Du isst viel zu viel Suesses!!!」(甘いもの食べ過ぎよ!)
と呆れられる始末。

私のステイした過程は、太った人は誰もいなくて、美形家族だった。
だが、80%くらいの率で食後必ずNachtisch(デザート)を食べる習慣があった。Milka(紫のドイツのチョコブランド)やLindt(リンツカフェでおなじみ)のチョコだったり、HARIBOのグミだったり。
ドイツの人は、ステイしたファミリーにかかわらず、ランチボックスに常に甘いものが入っていたり、かなり甘いもの好きなイメージがある。

だからといって中毒になるレベルに食べ過ぎたら華麗に増量したので、Lessons Learnedとしてその後の人生に活かすことになった。。

・Bäckerei(パン屋さん)

・Supermarkt (ALDIとか。スーパーマーケット)


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