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珍名が気になったことがきっかけで相撲ライターになった話
「#実は私xxなんです」の投稿が20件を超えてびっくり
リレーエッセイ(もどき)「#実は私xxなんです」の投稿が結構伸びています。
記事を引用いただくと「あーリレーエッセイ書いてくれたんだ!」ってなるので、その度に私個人のマガジンに登録しているんです。
そしたらもうね、24件ですよ。24件もエピソードが集まって来てるんですよ!お客さん!
大小あれど24件もの珍妙な話が集まってくる。こんな面白いことって他にそうそうないですよ。
「いやー私なんてそんなに面白い話無いんですよー」って伏し目がちに、自信なさげに言われている方が手相見てもらったら
「もう、生命線切れてるじゃん。死んでるよ?あんた。」
って言われた話とかもうヤバいじゃないですか。手相見てもらったら死亡宣告ですよ。「余命半年」とか感動系の映画のキャッチコピーで聞きますけど、これが「余命ゼロ」だともう墓場ですからね。こんなこと「北斗の拳」以外で聞かない訳です。
やっぱねー、このテーマ集まるんですよ。
面白い話が。
本人は大したことないと思ってもどうしても色々出てきちゃう。だから読んでいると楽しくて仕方ない。私には通知が来ていますが、フォローしている方以外のエピソードって恐らく皆さん読まれていないと思うので、これ全部読んだ方がいいですよ。
どれも面白くて、でも全部URL張っちゃうとこの後が読みづらくなるんで3つだけ紹介します。全部マガジン登録してるんで、読んで!とにかく読んで!
「#実は私xxなんです」名作3選
「実は私、宇宙人なんです。って話。」
この話、超好きなんすよ。さっき紹介したエピソードってこの話からの引用です。余命ゼロ宣告からのああ、でも大丈夫。何故なら…って部分が秀逸です。
「実は私『採血』が大好きなんです。」
そうそう!
こういう話待ってたんですよ!
いい変態話です笑
「実は私、「アンチLINE派」だったんです。」
これもいいなぁ。
何がいいって、アンチLINE派の人って世の中に結構居たじゃないですか。そして、連絡とるのに一人だけメールせざるを得ないみたいな。
だけど、気づいたらLINEやってるんですよね。あれ、どういうきっかけでギブアップしたのか?ってのがよく分かりますよ笑
実は私、珍名が好きなんです。
でね。(いつもの)
このハッシュタグについてはなんぼでも出てくるんですよ。だから、もっといろんな方の話が聞きたいなぁ。あと、一度この企画に乗った方も2回目、3回目とこのテーマで書けるぜ!ってことで、二つ目のエピソードを私も書きます。
1本目はこちら
参ります。
実は私、珍名が好きなんです。
苗字でも地名でも駅名でも、もう駄目なんですよ。引っかかるとそこばっかり見ちゃう。
ほら、相撲見てたら取組よりも客席に有名人居るの気になるときあるじゃないですか。林家ペーが居たり、海老蔵が睨み聞かせていたり、高須院長が西原理恵子と最前列に居たり。
珍名のヤバいところって、日常生活や会話の中に出てくるんですけど、どうしてもスルー出来なくってそこばっかり浮き上がってきちゃうところにあると思うんですよ。客席の海老蔵の顔面力に相撲が侵食されるように。
オランダのとある地名が気になる
例えばね。サッカー日本代表の堂安律選手って居るんです。VISAタッチのCMに出ていた人です。
まぁ堂安っていうのも結構すげえ苗字なんですけど、私が話したいのは彼の苗字じゃなくて、所属クラブなんですよ。
今はドイツのフライブルクっていう結構な強豪チームに居ますけど、海外移籍して初めてのクラブが「フローニンゲン」って言うんですよね。
これもう、ダメじゃないですか。
「不労人間」ですよ!?
何それ、ニート!?
なんだよフローニンゲンって!?
ってそっちが気になっちゃう。
これがね、危険なのがテレビのニュースです。
「サッカーオランダ一部フローニンゲンの堂安律選手が23日、フェイエノールト戦に先発出場して1ゴール2アシストを決める活躍をしました。」
とか平然とキャスターは読み上げるんですけど、もうフローニンゲンしか入ってこない。フローニンゲンで落ちちゃってるから、なんか堂安選手が出たってことは覚えていても試合内容まで覚えちゃいない。
後で知ったんですけど、オランダ語で「ニンゲン」っていう読み方があるらしくて、他にも「スケベニンゲン」っていう嘘みたいな地名もあるんですってね。
でもこれだとなかなか話が入ってこないからだと思うんですけど現地読みに近づたかったのかな?「スケベニンフェン」みたいな書き方も結構するんですよ。そりゃそうなるよって。でもこの書き方すると逆に気になりますよね。隠しているみたいで。
他にも海外のサッカークラブってヘンテコな名前のやつありますよね。VVVフエンローとか。フエンローはともかくなんだよVVVて。しかもこれ「フェーフェーフェー」って読ませるから尚気になる。
珍名好きのはじまりは「多摩センター」
考えてみると、私、子供のころから珍名って気になり続けていたんです。
例えばね、40年近く前の話なんで今になったら「え!?」って思われるかもしれませんけど、小田急ユーザーなものですから当時はとにかく「小田急多摩センター」駅が気になっていました。
どういうことよ!?
なんで駅名にカタカナ使ってんの?
って話です。
それ言うと「じゃあお前なんでよりヤバげな『よみうりランド』駅には反応しないの?」って思う関東近郊の方からの熱いブーイングが聞こえてきそうですが、あれは子供ながらにテーマパークとして認識していますからね。
地名として多摩センターっていうのが存在するのが物凄い違和感で。地名って言ったら「登戸」「和泉多摩川」「狛江」とかこんな文字の並びが出てくるものだと思っているところに「多摩センター」ですからね。
まぁ子供ってこういう妙なところが気になる訳です。
そこからですかね。
珍名に反応し続ける人生を歩むことになったんです。
同級生に反り目くんっていう子が隣のクラスに居るらしいという情報を聞きつけ、「なんで苗字にひらがな入ってんだよ!!」って気になっちゃって、陸上部の友人経由で名札見せてもらって本人目の前に爆笑っていう本当に失礼なことをしたこともあります。
いやー本当にこれは失礼だ。
ごめんね、反り目くん。
今何やってるんだろう。
相撲に戻るきっかけは珍名力士だった
本当は「こんな珍名ありまぁす!」(「STAP細胞は、ありまぁす!」風)っていうラリーをしようと思ったんですけど、ちょっと考えてみると、私の人生って珍名に反応したことによって大きく変わったんです。
というのも、30を目の前に相撲に戻ったのも珍名きっかけなんですよ。
基本的に相撲のことを話しても相撲興味ない人からするとつまんないと思うので、相撲の内容みたいなことは話さないですけど、今日はあくまでも「珍名の力士」っていうことなのでどうかご容赦ください。
たまたま全日本相撲選手権ってアマチュアの大会見てたらですね、澤井豪太郎っていう選手が高校生で唯一決勝トーナメントに出場して大学生とかアマチュアを叩きのめしていくんですよ。
澤井豪太郎ってすげえ力士だなぁ
こういう力士が大関とかなるんかなぁ
って漠然と思いながら見てたんですよ。今にして思うと何故か家族4人でこの中継観てたんですよね。社会人なった後でそんなことってそうそう無いのに。
そしたらね。
ベスト8の対戦相手がこの年の学生チャンピオンだって言うんですよ。
おおお!
高校チャンピオンの澤井と学生チャンピオンが闘う!
なんか血沸き肉躍る展開ですよね。アマチュアなんて観ないけど、この構図は燃えます。
澤井もここで勝てば高校生としては異例の優勝も見えてくるわけで、その瞬間はさすがに観たいなぁと思いながら普段見ないアマチュアに結構釘付けになってたんですよ。
そしたらね。学生チャンピオン見てびっくりしちゃったんですよ。
苗字がね。
「吐合」
っていうんです。
ははははは、はきあい??
その字って、苗字に使えるの?
使えるのはともかく、何故それを選んだのよ?
家族みんなでビックリです。
もう澤井のこととか吹っ飛びました。
もうみんな吐合の虜です。
澤井の快挙を見るためにテレビの前に残っていた私と家族の目的は完全に変わりました。吐合を見ることになっていたのです。
結局吐合は、澤井に完敗しました。ただ、私の中で吐合という存在は刻まれたのです。
数年後にたまたまBSで相撲を見ていたら(それもどうなんだ)、あの吐合が幕下で取っていて、見ているうちに吐合と幕下に愛着が沸いてきて、2011年に「幕下相撲の知られざる世界」というブログが誕生することになります。
応援すれば応援するほどに吐合にただならぬ愛情を覚え、私はネット上で「吐合の人」「幕下相撲の人」とか呼ばれるようになりました。
アイラブニューヨークTシャツのパクリで「アイラブ吐合Tシャツ」を作って北はシアトルから南はフロリダまで50枚完売しました。なおその中に10枚吐合さんの妹さんが購入したものも含まれています。
ちょうどいいきっかけが出来たのでお話しすると、普段相撲と関係ない話をし続ける私に興味を持った方にこそ、相撲の世界を描く私の文章も読んでほしいなぁと思ってきました。
この吐合さんが最終的に力士としてどんな結末を迎えるのか。珍名がきっかけで半笑いで相撲を見始めましたが、そこからドハマりして、吐合さん自身がその辺りから予想もしないドラマを生み出すんです。思い出しただけで涙でそうですが。。
その話は「スポーツとしての相撲論」という去年光文社から発売した書籍に書きましたので、「#読書の秋2022」の一環として感想などお書きいただけるとこの上なく嬉しいなと思います。(推薦図書以外の感想もOKらしいです)
すてきな賞はAmazonギフトカードもらえるらしいんで、ぜひとも。私も感想文書いてくれた方には可能な範囲でノベルティお送りしたいなぁ。
というわけで、いかがでしたか?
珍名に関するエピソードや、「実は私xxなんです」に関するお話、あとこの記事の感想や「スポーツとしての相撲論」に関するご質問など皆さんお待ちしております!
■挨拶・自己紹介・雑談用の記事も作りました。
今回の記事の感想とは別で西尾と話したい!という時はこちらをご利用下さい!
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![西尾克洋/相撲ライターの相撲関係ないnote](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/115979529/profile_96e48f15f692e2fe157fee3a15eadfba.jpg?width=600&crop=1:1,smart)