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【読書】知的生産のための読書の仕方について

今回はこちらの本を読んだ上で知的生産のための自分の読書の方法について振り返ってみます。

▶︎ まとめ

<僕の知的生産のための読書方まとめ>
① 時間をかけてじっくり読む(目安:週1冊)
② 1周目のあとすぐにハイライト部分のみを振り返る
③ 本からの学びを読書ノートにまとめる
④ 感想を公開する
⑤ ふとした折に読書ノートを見返す
⑥ note にまとめたりまとめなかったり

<本書からの学びまとめ>
① 読書のコストパフォーマンスを考える(コストとはお金ではなく時間です)
② 『忘れる』ことを前提に読む
③ 教養書(リベラルアーツ)は知的娯楽として短期目線でOK
④ これだけ読めばいい!『ビジネス書マンダラ』

▶︎ 僕の知的生産のための読書法

僕は現在,海外にいることもあって主に Kindle を使って読書をしています。
紙の本ももちろん好きですし,両者に魅力的な点があると思っているのですが,環境的に紙の本が入手しづらいことと,電子書籍が想像以上に便利だと感じていることから今は Kindle 中心の読書をしています。

いきなり蛇足ですが,私の感じる Kindle のメリット・デメリットはざっくりこのような感じです。

<メリット>
① Amazonで本を簡単に購入できる(紙書籍よりも安く,キャンペーンも多い)。
Kindle Unlimited の読み放題がお得だと感じている(月額980円税込)。
スペースを取らない。Kindle 内でカテゴリー分けできるので整理が簡単。
④ 複数のデバイスで閲覧できる(私は Macbook/ iPad/ iPhone で閲覧)。
 家族での共有も可能。
⑥ マーカーを引いたり,メモを残すのに時間がかからない
⑦ マーカー,メモ,ブックマークをつけた部分を一覧で見ることができる。
⑧ 検索能が高い
⑨ 読書ノートを取る際に,書籍から図やグラフをスクショして貼り付けられる。

<デメリット>
① (あまり強くは感じないですが)目に負担がかかる。
② 電子書籍がない本もある。
③ 固定レイアウト(マーカーが引けない)の書籍もある。
④ キャンペーン期間中に,ついつい買いすぎてしまう。
⑤ 小説が読みづらい印象(個人の好みによると思います)。
⑥ 図鑑のような本との相性は悪いと思う。
⑦ 中古本が存在しない(以前はブックオフをよく利用していました)。
⑧ 保存にある程度の容量が必要。

小説も読むのですが,今回はビジネス書や教養(リベラルアーツ)書に対する知的生産性を上げるための読書方法についてまとめます。

以前は本を読んだら読みっぱなしにしていて知識が全く定着しておらず,本によっては内容を全く覚えていないということもありました。
そんな僕が今,読書の際に意識しているのは主に以下の2点です。

① 記憶への定着
② 学びや気づきを振り返り易くすること

逆に『速読』や『多読』などの優先順位は低いです。
# 記憶力が高くないので時間をかけざるを得ないのです

① 時間をかけてじっくり読む(目安:週1冊)

まずは内容を十分に理解しながらじっくり読みます(速読,多読は苦手です)。
新たな気づきや後で振り返りたい知識にマーカーやメモ,ブックマークをつけていきます。
この機能のおかげで振り返りや後日検索する際の精度がグッと上がっています。

なお,本書の筆者は読書量が膨大で,『本は2割だけ読めばいい』と主張していたりもするのですが,私もコスパ(時間あたりの情報量)は大切だと思う一方で,知的娯楽としての読書も大切にしたいと思っているので1冊1冊を割としっかり目に読むことを心がけています。

② 1周目のあとすぐにハイライト部分のみを振り返る

1周目を読み終わったあとすぐにハイライト部分のみを振り返ります(Kindle だと一覧で振り返れます)。
その本を読み終わる頃には序盤の内容を忘れかけていることも多く,あまり時間をかけすぎずに重要なポイントだけを振り返って,記憶への定着を図ります。

③ 本からの学びを読書ノートにまとめる

ハイライトした部分から3〜5つほど特に優先順位の高い学びを抽出して,ノートにまとめます。
場合によっては,書籍内に理解を助ける良い図表があればスクショをノートに貼り付けたりもします。

本書の筆者は検索能が高いということで『Evernote』を推奨していますが,僕はiPadの『GoodNotes』に読書ノートを作っています。
手書きをすることでより脳に定着すると感じていることに加えて,ノートの表現方法がより自由になりますし,『GoodNotes』が手書きの弱点である『検索性』にも優れているからです。
タイピングした文字の検索能には劣るかもしれませんが,手書きの文字にもかかわらず比較的高精度に調べたい文字を検索することができます。

また,本書では5〜9つ程度を1つ当たり1分でまとめられる量でノートに残すと言っていますが,数やその分量は個人差があっていいものだと思います。
どの方法が自分の記憶により定着し易いのか,後で振り返り易い形なのかを吟味して調整することが大事だと思います。

④ 感想を公開する

僕は密かにとあるサイトに感想を投稿しています(数ヶ月前に始めました)。
感想の内容は『書籍の概要』『書籍からの学び』『所感』を簡単にまとめているだけですが,公開するということで多少の緊張感を持って書籍の内容を振り返ることができています。

⑤ ふとした折に読書ノートを見返す

折に触れて『そういえばあの本ってどんな内容だっけ?』とちょっと頭に引っかかることがあれば読書ノートを振り返ります。
前述の通り読書ノートには得られた学びや気づきが3〜5しか書いてないので振り返りがとても簡単です。
もっとしっかりとしたレベルで本の内容を振り返りたい時には,Kindle でその本を開いて文字検索をすれば簡単に見つけることができます。

⑥ note にまとめたりまとめなかったり

最近この note を始めたので,note を使って記憶を掘り起こしたり,記憶に定着させたりしたいと考えているので,(気分によって)note にまとめていきたいなと思っています。
今は過去に僕が大きく影響を受けた本についてまとめることで,過去の自分を振り返っています。

上記①〜⑥の方法を通じて,記憶力の定着と振り返り易い状況を作れるような読書方法を目指しています。

▶︎ 『読書を仕事につなげる技術』からの学び

① 読書のコストパフォーマンスを考える(コストとはお金ではなく時間です)

本書の筆は『本は2割読めば良い』というスタンスをとっており,『読書という行為は,自分の時間といくばくかのお金を投資することで人生における豊かさを回収するという投資行為』であると主張しています。

本書の目的が『読書を仕事(知的生産)につなげること』ですから,読書は『投資行為』であり『時間をコスト』と捉えることは当然かもしれません。
ただし,僕は前述の通り読書を『知的娯楽』『趣味の一環』としても楽しみたいので1冊1冊に時間をかけてじっくり読みたいと考えています。

一方で,読みたい本が無限と言っていいほどたくさんあることや読書に時間がかかっていることも事実です。
ですので,やはり『時間がコスト』であることは無視できず,もう少し『読書は投資行為である』という意見に耳を傾けて,効率的な情報収集にも取り組みたいと思います。
# 書籍の内容の大部分を忘れているという事実もあるので…
# もちろん私の『読書の目的』に沿っていることが大前提での話です

② 『忘れる』ことを前提に読む

この本の中で一番心に残ったフレーズです。
もちろん忘れるつもりで読んではいないし,読んでいる最中は十分に理解して読んでいるのですが,どうしても時間が経つと内容は忘れてしまいます。

そんな記憶力が低い僕なので,過去にはなんとか記憶に定着させようと試行錯誤してきた歴史があるわけですが,『忘れることを前提に読む』というのは僕にとって『逆転の発想』のようなものでした。

忘れてしまっても大丈夫なプロセスを構築しておけば,本当に忘れてしまっても振り返ることができるし,記憶力の定着に囚われすぎないことでメモに時間を割きすぎず,より楽しく読書ができると感じました。

何かあった際に振り返れるだけの『フック』を最低限作っておけば良いのだと割り切ることができそうです。

③ 教養書(リベラルアーツ)は知的娯楽として短期目線でOK

僕は本を選ぶ際には今ある問題を解決してくれる本や普遍的で長期的に役立つ本を読もうと思ってしまい,単純な興味から手に取った本は後回しにしてしまったり,何かしらの理由をつけて自分を納得させている感覚がありました。

しかしながら本書は,特に教養書においては,読書は短期目線でよく,『いま,ここ』で『役に立つか,面白いか』という判断が大事で,『将来きっと役に立つから』という理由で読書をする必要はないと言っています。
『自分が夢中になれる本』『今この瞬間に興味を持った本』セレンディピティ(思いも寄らない幸運に出会うこと)を引き起こし,他人にはない自分だけの特徴を生み出すのです。
つまり,教養書を通じて『自分をプロデュース』する感覚です。
その上で,ここでもはやり『必要な時』に『必要な情報』を取り出せる力が大切になってきます。

④ これだけ読めばいい!『ビジネス書マンダラ』

特別付録『ビジネス書マンダラ』とは,筆者が知人のコンサルタント80余名から『これは読んでおいてよかった』と思われる本を推薦してもらい,400冊越えのリストから基本的に10名以上が共通して推薦している書籍を抜き出し,最後に独断と偏見に基づいてリストに数冊加えて作成したリストのことです。

いわゆるビジネス書の定番・名著にあたる時には非常に参考になる書籍リストとなっています。


以上,筆者と僕とでは読書に対する姿勢が異なるのでもちろん理解はできても真似しようとは思わないこともありますが,こと知的生産のための読書という観点からは多くの知見を得ることができました。

まずは本書から学んだことを実践しつつ,引き続き試行錯誤を通じて自分なりの読書法を改善していきたいと思います。

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