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結局のところ、マインドフルネスって。


「ベルリンうわの空」という漫画を読みました。

ベルリン在住者がそこでの生活を描く、エッセイ調の漫画。
異文化ならではのキテレツな出来事を描くのではなく、
平凡な日常を、丁寧に丁寧に拾って描く。

実際の体験そのものも、
そのとき心にふわっと浮かんだ気持ちみたいなもの、
見え隠れする心のキビみたいなものまで、
つぶさに捉えては、言葉と絵でそれを再構成している。
その描写がすごいのです。

日々過ごしていたらつい見落としてしまいそうなことを
捉えて表現する手段があることが羨ましいと思ってしまいました。

それで、私にできることといえば、と思ってこのnoteを書いています。


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この漫画に引き込まれるきっかけとなったワンシーンがこちらです。

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「ベルリンうわの空 1巻」 香山 哲
https://ebookjapan.yahoo.co.jp/books/492412/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=focus&utm_content=492412&ad=true&gclid=Cj0KCQiAj9iBBhCJARIsAE9qRtBUYpxy-w5jk8lH7SyIE_iCPmpYzOYh0MmAfJhFghctoyI18H6Q1hYaAq8_EALw_wcB

  
これを読んで、マインドフルネスってこういう事なのではと思ったのです。

それは、特別な状態、特定の呼吸法や心身の状態のことじゃなくて、
「心の声を聞いて向き合う」こと。
こう書くと、なんだかスピリチュアルっぽくてしっくりこないので、
もっと開いて書いてみると「平凡な生活、営みを堪能する」こと。
あまりに平凡すぎて、ささっと済ませてしまうようなことに、
ひしっと向き合ってみることなんじゃないかと思ったのです。

まいにち忙しくて、何をするにも効率が大事で、
沢山の事を済ませた方が良いとされる今の時代だからこそ、
日常のさまつな出来事に心を止めて、
その瞬間の、さざ波みたいな小さな心の変化に向き合うことが、
マインドフルネスなのではないかと思うのです。

自分の心に向き合うって、むずかしいことではなくて、
小さなすきとか、苦手とか、
なんだか気持ちがいいとか、
そういう直感的な感覚にちゃんと目を向けること。

シンプルで小さな自分の心のキビは、
気づかなくてもその時はなんともないし、
むしろ時間がない、忙しい毎日の中では
そんな所で立ち止まらずに
ずんずんやるべきことに向かって進むことを優先してしまう。

でも、「ベルリンうわの空」を読んで、
時間を割くにはあまりに単純で
普段は見ないふりをしてやりすごしがちな心のキビこそ、
積もり積もって人格になるものだと思ったのです。

平凡な営みを堪能するには時間がかかるし、
はたから見たらグズグズしてるように見えるのかも。
でも、私はそれをやってみたい。


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早速、脱衣所に丸まった洋服をひとつひとつバラして洗濯機に入れてみて
(普段はそんなことしないで放り込むけど)
丸まった靴下にイライラしたり、
洋服に飛んだソースをみて昨夜食べた美味しいパスタを思い出したりと、
これはこれで、とても楽しいことが分かりました。

唯一平等に与えられているものは時間だというけど、
同じ時間にどれだけ沢山のコトガラを詰め込めるかではなく、
同じ時間にどれだけ気持ちを動かしたかが
実は本当の豊かさなんじゃないか、と思ったりもしました。



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お読みいただき、ありがとうございました。 この文章があなたの心に響いたら、嬉しいです。