人と波、個性と固有振動数〜"波長が合う"という表現を通じて〜
「波長が合う」
時に私たちは人間関係が良好であることを「波長が合う」と表現している。
何気なく使っている表現だけれど、どこか不思議といえば不思議である。
暗黙のうちに、人を「波」に例えているのだから。
日常生活を思い起こしてみる。
目が覚めて、活動し、そしてまた眠りにつく。
感情にも起伏がある。
人は誰しもリズムや周期性、ゆらぎを抱いている点に鑑みれば、たしかに「波動的な存在」であると思えてくる。
人それぞれ、心が惹かれる物事があれば、あまり心惹かれない物事もある。
心惹かれるとは、「物事との響き合い」あるいは「共鳴」と捉えれば、なお一層のこと、人は波動的であると思えてくる。
人と人の関係も「波と波の重なりあい」あるいは「共鳴」と捉えれば、互いに強めあったり、打ち消しあったりすることがある。
物体が自由な状態で振動するときに、その物体が持つ固有の振動数のことを物理学では「固有振動数」という。
人それぞれに一意的な個性(Uniqueness)や特徴があるけれど、この個性が振動数の「固有性」に重なるように思われる。
このように思い巡らせてみると、人と人との関係性を「波長」で表現された感性豊かな先人は尊敬の念に堪えない。