「そのビジネス課題、最新の経済学で『すでに解決』しています。」を読んで
「そのビジネス課題、最新の経済学で『すでに解決』しています。」という本を読みました。
株式会社エコノミクスデザインの先生方が、各章を分担されて執筆された本になります。章立ては以下のような形になっています。
1章 ビジネスパーソンの「武器」としての経済学
2章 オンライン上に新しい市場をつくる
3章 利益を最大化するツール=「FSP-D」モデルの基礎知識
4章 世界標準の学知に基づく新しい顧客関係管理
5章 会計とESG 価値観とルールの大きな変化をざっくりつかむ
6章 ダメな会議はなぜダメで、どうすれば改善できるか
終章 ビジネスに経済学の視点を加えるだけで、新しいチャンスが加速度的に広がっていく
ビジネス課題として考えられる問題に対して、各先生の専門に近い内容が執筆されています。なお、マーケティングに近いトピックとしては、第3章と第4章が挙げられるかと思います。
それぞれの章において、エビデンスとなる文献を列挙しつつ、最新の経済学の知見が分かりやすく解説されています。
もしかすると、経済学で取り扱う内容(また、解決できる内容)に、良い意味でギャップを感じる方もいらっしゃるかもしれません。
とはいえ、あまり専門的な内容に踏み込んでいるわけではないので、経済学を勉強したことがない方でも、理解できる構成になっているかと思います。
個人的には、第一章の「サイエンス」と「エンジニアリング」の話と、第6章の「ダメな会議はなぜダメで、どうすれば改善できるか」が特に興味深かったです。
この本を読んで、経済学はもちろん、社会科学に関心をもっていただける方が増えたら嬉しく思います。
なお、本の中でも一部紹介されていますが、マーケティングにおいても、実務で活用できそうなエビデンスは多くあります。私も定期的に紹介しているので、関心のある方はぜひこのブログもチェックしてください!