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読んでいる本『刑事ドラマ 名作講義』

昨日から読んでいる本は『刑事ドラマ 名作講義』です。

出版:星海社新書 著者:太田省一
今年の4月に出版された本ですが、一時期どこも売り切れていたので図書館で借りてきた。

青海社さんが出している新書は最近よく目にするような気がする。
趣味が合うというのか。
amazonでの情報だと出版社が講談社になっている。
さてどういうことだろう?
調べてみたら、青海社は講談社の100%子会社だそうだ。
そして、青海社では頑なに親会社の方針に異を唱えて自社の本の電子書籍化をしていなかったらしい。
そして、2020年創立10周年のタイミングで電子書籍化をはじめた時にはオリジナルのフォントを作ったそうだ。
しかも、小説用とノンフィクション用と別のものを指定するというこだわり。
小説用かなフォントの名は「フミテ(筆)」、ノンフィクション用かなフォントの名は「なぎ(凪)」。
なるほど、ますます面白い出版社だ。
Kindle iOSアプリではオリジナルの指定フォントで読めるらしいので、一度試してみよう。

さて、著者の太田省一さんといえば先日読んだ『「笑っていいとも!」とその時代』(これも図書館で借りてきた本だ)も興味深かったが、昭和〜平成のテレビ・エンタメ関連と社会情勢を絡めた著作が多い。
業界裏話などを知っている芸能関係の人かな?
太田という名字からひょっとしたら太田プロの創業家の関係の人?
など勝手な想像を膨らませていたら、テレビと戦後日本社会の関係を研究していらっしゃるれっきとした社会学者の方であった。
しかも、太田プロの創業家は太田さんではなく磯野さんのようだし。
全くもっと大外れなのだけど。

この著作でもよくぞここまでデータを集めたものだ、当のテレビ局にもここまでの情報は残っていないのでは?と思わせる流石社会学者の仕事というべきものです。

昭和39年生の僕の子供時代は刑事ドラマがテレビコンテンツとしては主流になりつつある頃だったので、『太陽にほえろ!』は松田優作のジーパン刑事あたりからリアルタイムで見ていたし(萩原健一のマカロニ刑事の頃はまだ見ていなかった)、
水谷豊の『熱中時代・刑事編』も桜木健一の『刑事くん』も見ていたし、
今からは考えられない松田優作・中村雅俊の豪華ツートップの『俺たちの勲章』は小6〜中1の頃で2人の格好良さに夢中になって見ていた。
少し古い『キー・ハンター』や『ザ・ガードマン』も親が見ていたので、何となく記憶にあるし、おそらく再放送は見ていたと思う。
『西部警察』も最初のシーズンくらいは見ていたし、『噂の刑事トミーとマツ』も面白かった。

とにかく、小学校高学年から中学時代あたりに放映されていた刑事ドラマはほとんど全て見ていたので、その影響は大きい。
思春期を過ぎてから出会ったものとまだ少年期と呼べる年代で出会ったものの違いは大きいと思う。

なので、その頃の刑事ドラマの詳しい解説が読めるというのは、幼少期の追体験に等しく、ドラマのことを読んでいると、
「あぁ、あの頃はちょうどあんな事があったかも」
と記憶をレジュームされるので、これはかなり面白い。

残念ながら図書館から借りてきてしばらく放置していたので、明後日には返却しなければならない。
延長しようかと思ったが、他に予約が何件も入っているので延長もできない。
うむ、これはKindle版で買おうか。

<了>

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