新庄監督の粋な計らい

2回22球2奪三振
新庄監督も「最高」と唸るくらいの堂々たるピッチング。

山本拓実は150キロの直球と切れ味鋭いスライダーで打者を手玉に取った。
身長は167cm。しかし、マウンドに立つと堂々とした振る舞いでより大きく見えた。

小柄な体格という表現をあまり用いたくないが、低い位置から勢いよく伸びる150キロの直球は相手打者も思わずボールの下を振ってたんだろう。

バッテリーを組んだのは山本と共にドラゴンズからトレードで来た郡司裕也。
多少の緊張からか直球が浮く場面もあったが、郡司の構えたところへボールはほとんど吸い込まれていった。

共にファームで苦楽を共にした仲。
郡司にとってみれば山本の良さを引き出す上で、必要なことを熟知していたはず。
恐らく、新庄監督もそれを分かってての起用だったかと。

山本は郡司のサインにほとんど首を振らなかった。

「郡司さんのリードにまかせて思い切った投球ができた」

郡司も

「山本拓実史上一番良かった」

と絶賛。

ベンチへ2人で引き下がる姿はまるで野球少年のよう。野球の楽しさ、素晴らしさを再確認したかのよう。こっからファイターズで大いに活躍して欲しいな。

この日の観衆は31083人
オープンルーフの炎天下の下、多くのファンが北のNEWバッテリーを見届けた。

この試合に彼らを先発させたのは新庄監督の粋な計らい。

「そりゃあ日曜日でしょ。ファンがいっぱいいた方がね。俺なら日曜日がいいもん。」

新加入の選手を少しでも知ってもらうために、ファイターズファンの素晴らしさを知ってもらうためににうってつけの舞台が7月9日日曜日だった。

「新庄再生工場」から再びニュースターが現れそう✌︎

©️サンケイスポーツ、日刊スポーツ