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持続可能な社会の実現に向けた、フードロス削減について


SDGsとフードロス削減の関係は、持続可能な社会の実現に向けて非常に重要です。

SDGsの目標12.3では、「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる」ことが明確に示されています。

フードロス削減が持続可能な消費と生産のパターンを確保する上で重要な要素であることを示しています。

本日は、持続可能社会に向けたフードロス削減についてご紹介します。


①フードロス削減の重要性とは


フードロス削減は、資源の有効活用、飢餓問題の改善、気候変動対策の観点から非常に重要であり、世界の食品ロスは全生産量の約1/3に上り、約8億人が飢餓に苦しむ中、適切な流通や消費で状況改善が期待できます。

食品の生産から廃棄までのCO2排出量は全世界の約8%を占めており、削減は環境保護にも大きく貢献します。フードロス削減は持続可能な社会の実現に不可欠な取り組みといえます。

資源の有効活用:世界の食品ロスは全食品生産量の約1/3、約130億トンにも上ります

飢餓問題への貢献:世界で約8億人が飢餓に苦しむ中、適切な食品の流通や消費が行われれば飢餓問題を大きく改善できる可能性があります

気候変動対策:食品の生産から廃棄に至るまでのCO2排出量は、全世界の温室効果ガス排出量の約8%を占めています


②フードロス削減の主な3つの取り組み

フードロス削減に向けて、家庭、企業、社会の各レベルで取り組みが行われています。家庭では、買い物計画の立案や適切な保存方法の実践、消費期限と賞味期限の正しい理解が重要であり、企業は需要予測の改善や在庫管理の効率化、食材を無駄なく使用するメニュー開発に取り組んでいます。また、フードバンク活動を通じて、余剰食品を必要としている人々に再分配する取り組みも広がっています。

家庭での対策:買い物計画の立案、適正な保存方法の実践、消費期限と賞味期限の正しい理解

企業の取り組み:需要予測の改善、在庫管理の効率化、食材の使い切りメニュー開発

フードバンク活動:余剰食品の収集と再分配など


③フードロス削減とSDGsの他の目標との関連について

さらに、フードロス削減は、目標12以外のSDGsの目標にも貢献しています。フードロス削減は、持続可能な社会の実現に向けた重要な取り組みであり、個人、企業、政府が一体となって取り組むべき課題です。

  • 目標2「飢餓をゼロに」:食品の適切な分配による飢餓問題の改善

  • 目標13「気候変動に具体的な対策を」:食品廃棄によるCO2排出量の削減

  • 目標6「安全な水とトイレを世界中に」:食品生産に必要な水資源の需要低減

  • 目標1「貧困をなくそう」:食品の価値最大化による生産者の収入保護


④フードロス削減のための技術的な方法とは


フードロス削減のための技術には、たとえば以下のようなものがあります。技術革新により、フードロス削減の効果がさらに高まり、持続可能な食料供給システムの構築に寄与することが期待されます。

AIを活用した需要予測:より正確な需要予測により、過剰生産や在庫を減らすことができます。

IoTとAIを組み合わせた農業管理:天候、土壌条件、作物の生育状況などのデータをIoTで収集し、AIで分析することで、最適な農作業条件を導き出し、品質と収穫量を向上させます。

食品の保存技術の向上:真空スキンパック技術で酸化を防ぎ、ドリップ量を抑えることで食品の鮮度を保つ方法や、MAP包装で食品の酸化や微生物の繁殖を抑制します。

ロボット技術の活用:たとえば、惣菜盛付ロボット「Delibot」が食品工場での盛り付け作業を自動化し、人的ミスを減らします。さらに、飲食業での調理補助ロボットが、単純作業を自動化し、人手不足に対応します。

フードシェアリングアプリ:「TABETE」のようなアプリを通じて、廃棄予定の食品を必要としている人とマッチングさせます。

賞味期限延長技術:包装形態の見直しや急速冷凍機の導入により、食品の賞味期限を延ばします。


⑤フードロス削減が、飢餓問題を解決するかもしれません


フードロス削減は飢餓問題の解決にも寄与する可能性があります。 特に、SDGs目標2「飢餓をゼロに」の達成に向けた重要な取り組みとなっています。飢餓問題の解決の為にも、是非取り組みたい問題です。

食料の有効活用:世界の食料生産量の約3分の1が廃棄されており、世界の20億人分の食料に相当します。フードロスを削減することで、この食料を飢餓に苦しむ人々に届けることができます。

資源の効率的利用:食品の生産には水や土地などの資源が使用されます。フードロスを減らすことで、資源をより効率的に活用し、食料生産の持続可能性を高めることができます。

経済的損失の軽減:食品ロスによる経済的損失は膨大です。資金を飢餓対策に振り向けることで、より効果的な支援が可能になります。

環境負荷の低減:食品廃棄による温室効果ガスの排出を抑えることで、気候変動の影響を軽減し、長期的に食料生産の安定化に寄与します。

国際的な食料分配の改善:先進国での食品ロス削減により、途上国への食料支援の余地が生まれます。


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