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リアルに書く vs. 読みやすく書く、noteはどっちがいいのか問題
noteで文章を書くとき、いつも悩むことがある。
「思考をリアルに書きたいけど、読みづらくなる」
「読みやすくしようとすると、内容が薄くなる」
どっちを優先するべきなんだろう?
リアルに書くと、自分の考えがそのまま出せる。でも話が飛んだり、まとまりがなくなったりして、読み手からすると「何が言いたいの?」となることも多い。
一方で、読みやすさを意識すると、論理的でスムーズに伝わる。ちゃんと順番も整理されて、読み終わった後の気持ちよさがある。でもその分、綺麗にまとまりすぎて「無難な文章」になりがちで、印象に残らなかったりする。
どっちが正解なんだろう?
読みやすい文章はスムーズだけど、残らない
読みやすい文章のメリットは、とにかくわかりやすいことだ。順番も整理されていて、具体例もきれいに並んでいるから、読者は迷わずに読めるし、理解もしやすい。例えば、SNSでバズる文章って、たいていシンプルで、結論がすぐにわかるようになっている。
でも、そういう文章を読んだあとに「何が書いてあったっけ?」と思うことがある。スムーズに読めたはずなのに、なぜか印象に残らない。理由は簡単で、予想通りの展開だからだ。読んでいて「次こうくるな」と思った通りに話が進むから、驚きや発見がない。「納得感」はあるけど、「記憶に残る感動」はあまりない。
企業の公式サイトやプレスリリースの文章を思い出してほしい。ものすごくわかりやすく書かれているし、言葉の流れもきれいだけど、心が動くことはあまりない。
「わかりやすさ」を求めすぎると、意外性がなくなってしまう。
リアルな文章は伝わりにくいけど、心に刺さる
逆に、リアルな思考の流れをそのまま書いた文章はどうだろう?
話があちこちに飛んだり、脈絡がなかったり、前提が抜けていたりする。でも、そこに書き手の個性が出る。言葉に熱がこもるから、スムーズじゃなくても心に刺さることがある。
たとえば、友達との会話を思い出してほしい。話が途中で脱線したり、いきなり違う話題になったりすることがあるけど、だからこそ「その人らしさ」が感じられる。完璧に整理された話よりも、ちょっと雑だけど生々しい話のほうが、聞いていて楽しいこともある。
文章も同じで、多少の飛躍や感情の流れがそのまま出るほうが、書き手の「人となり」が伝わる。
ただし、リアルすぎる文章には弱点もある。
話の流れが見えにくいから、読者が「何が言いたいのかわからない」と感じやすい。前提が共有されていないと、「急にこの話が出てきてびっくりした」となることもある。
リアルな文章は、伝わる人には強く刺さるけれど、伝わらない人にはまったく伝わらない。
どちらを選ぶべきなのか?
じゃあ、書くときはどっちを優先すればいいんだろう?
結論から言うと、どちらも大事だ。
リアルに書くことで「自分らしさ」が出るし、読みやすくすることで「伝わる文章」になる。
ただ、どっちをどれくらい意識するかは、書く目的によって変わる。
たとえば、SNSやブログのように「多くの人に伝えたい」ときは、読みやすさを優先するほうがいい。逆に、自分の思考を整理したいときや、自分らしさを出したいときは、リアルに書くほうがいい。
でも、もっといい方法がある。それは、「まずリアルに書いて、あとで整理する」 というやり方だ。
リアルに書いた後で、読みやすく整理する
最初から「読みやすい文章を書こう」とすると、言葉が固まってしまう。スムーズにしようとするあまり、自分の考えが制限されてしまうことがある。
だから、最初はリアルに書く。
たとえば、日記みたいに思ったことをそのまま書き出す。話が飛んでも、順番がめちゃくちゃでも気にしない。思考を止めずに、とにかく書く。
そして、書き終わったあとに、整理する。
・話の順番を入れ替える
・いらない部分を削る
・読者がついていけるように、説明を加える
こうすれば、「リアルな思考」と「読みやすさ」の両方をバランスよく取り入れられる。
これは、料理と同じだと思う。
最初から完璧な料理を作ろうとすると、逆に手が止まる。でも、まずは材料を全部出して、そこから必要なものを選んで、切って、煮て、盛り付ける。そうすれば、最初はぐちゃぐちゃでも、最後にはちゃんとした料理になる。
文章も同じで、最初は「とりあえず全部書く」。そこから整理して、伝わる形に整えていく。
「リアルさ」と「伝わりやすさ」を両立する方法
「リアルに書く vs. 読みやすく書く」は、どっちが正解かではなく、どうバランスをとるかが大事。
最初から読みやすさを意識すると、内容が薄くなる。だから、まずはリアルに書いて、あとで整理する。この順番が一番しっくりくるはずだ。
もし「自分の文章が読みづらいな」と思ったら、書いたあとで整理してみる。逆に、「なんか無難な文章だな」と思ったら、もっと自由に書いてみる。
そうすれば、リアルだけど伝わる文章が書けるようになる。
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