毒親育ちの恋愛~依存・共依存~
毒親育ちであり、性的虐待を受けて育った者は、
愛に対して非常に屈折した思いを抱えて成長する事となります。
何故そうなってしまうかというと、
本来であれば無条件に愛され、安心できるはずの存在であるべき身近な異性=父親から、
親としての適切な愛情を受け取る事が出来ておらず、
歪んだ「性愛」を受けて育ってきたため、
愛情を獲得しようとして頑張ってしまう傾向にあり、
依存・共依存関係に陥りやすいのです。
もちろん様々なタイプ、様々なケースがあり、一概には言えません。
ここでは私が経験してきたこと、
大人になって、誰かを愛する度に感じて来た不自由さについてを、
最近の体験談に基づいて、書きたいと思います。
友情と愛の違い~何故恋愛は苦しいの?~
私が自己肯定感を得る事が出来て、
人と人との関係における「愛」を感じられ、
お互いを大切に想い合う関係を築く事が出来たのは、
素敵な友人達に恵まれてきたからです。
「親愛」「敬愛」「慈愛」これらの信頼関係で結ばれた友情は、きっと永遠に続くことでしょう。
それでは何故、男女の愛=恋愛において、
幸せと同じだけ、苦しみや不自由さを感じることとなるのでしょうか?
きっとそこら辺なのではないかと思います。
神様が何故、人間に「恋愛」の感情をくれたのかということに注目すると、
その本質が見えてくると思います。
「親愛」「敬愛」「慈愛」これらの信頼関係で結ばれた、
友人関係は、共に生き抜いていくチームを作るようなものだと思うのです。
共に支え合い、分かち合い、仲間となり、
その中から特に信頼できる特別な存在、「親友」にも恵まれます。
「恋愛」はと言うと、仲間を超えた、
唯一無二の存在、人生のパートナーとなり、家族となる候補、
DNAを分かち合い、後世に繋ぐための伴侶を選ぶためと考えます。
つまりは、より一層、本能に直結した「愛」であり、
友達になるのには必要としない、直感力や嗅覚を要するものだと思います。
私は、過去に父親から性的虐待を受けて育った人間です。
それでも人を愛する事を諦めず、
これまで多くの男性と愛を育んできました。
ただし、その多くが、あまり幸せとは言えない関係だったのです。
それは何故か?不幸な恋愛の鍵となるのは、父親との関係のトラウマであると気付いてからは、出来るだけ恋愛を遠ざけて生きてきました。
それでも、抗う事が出来ないほどの強い引力で惹かれてしまうのは、
父親に似たタイプの人なのです。
つい最近も、とても心が傷付く出来事がありました。
私が「冷たいもの」を温めようとしてしまう理由
ただ、目の前に居る人を愛そうとするのが私。
相手が好意的であれば、私もそれ以上に愛し、相手を満たそうとします。
それは、誰に対しても同じことで、
友人関係であれ、恋愛関係であれ、「まずは自分から与える」ことを意識して行動します。
そんな圧倒的Giverの私は、時に冷たいものを温めようとしてしまう事があります。
それにより消耗し、自らの心が冷えていくのを感じるのです。
何故、私がこんな行動に出てしまうのかは、
私が育った家庭環境に起因します。
父親の適切な愛を得られず、
歪んだ愛を受け取って育った私は、
時に強烈に父親に似た気質の人に惹かれ、
父と解決出来ず、分かり合えなかった問題を、
別の相手と共に解決しようとしてしまう傾向にあるのです。
過去の恋愛においても、この傾向が顕著に表れました。
最近の体験談~強烈に惹かれる相手は父親に似ている~
依存・共依存関係の入り口
最近、ある人に強烈に惹かれました。
その引力を、私は過去に何度も体験した事があり、
そこに堕ちれば、互いに消耗し合う関係となる事を、
経験から学び、熟知していました。
理性と感情のせめぎあいと葛藤の中、自分を見失ってしまいそうで、
とても恐ったです。
そしてまた、手に入りそうで入らない愛があれば、
人は誰しも、程度の差異はあれど、獲得しようと頑張ってしまうものではないのでしょうか?
傷口は、鮮やかで鋭く切られた方が治りが早いのです。
ジワジワと、時間をかけて抉られる傷ほど、その傷を修復するのに時間が掛かるものです。
曖昧な対応こそ、
優しいようであり、最も残酷で狡猾な手段だと思います。
期待させる事こそ、
相手を消耗させ、傷付け、苦しめる事に繋がるのです。
幸いな事に未然に防ぐ事が出来ましたが、
以下の記事で書いた人とのことです。
特にこの関係性においては、双方ビジネスライクな付き合いが賢明であり、
先方から大きく距離を保っていて欲しかったと、今更ながら感じています。
適切な距離を保つ事が出来ず、友人関係を求めたにも関わらず、
自分勝手で相手を振り回すような行動をした先方にも、
大きな問題があるように感じますが、
その愛を獲得しようと奮闘した私にも、大きな問題があります。
その不自然かつ、不健全な関係こそ、共依存の泥沼の入り口なのです。
私が惹かれる父親のようなタイプの男性とは
長引けば長引くほど、お互いに限界まで傷付け合い、消耗し合うことも、
平常心で居られなくなることも、
危険な麻薬のような中毒性を持ち、
ハマれば抜け出す事は困難な関係となることも、私はよく知っています。
(過去に何度も失敗しましたので。笑)
エンパスであり、HSPである私は、
相手の気持ちが手に取るように分かり、感じ取ってしまいます。
感情が伝わってくるからこそ、
私は相手にとって都合の良いように行動してしまう事があるのです。
全てを敏感に察知し、望みを叶えようとしてしまうのです。
それは時に自らを犠牲とし、
身を削って与えようとしてしまう、痛々しい愛になってしまうのです。
私にその行動を起こさせる相手もまた、極めて未熟で不健全な人間です。
そう。まるで私の父親のような人です。
もう大丈夫だと思っていたのに、
時折、このタイプに強烈に惹かれ、その冷えた心を温めようとしてしまうのです。
そして私は心の温度を奪われ、
循環しない、一方的に奪われる愛に苦しみ、疲弊するのです。
危険な麻薬のような共依存関係
逆に言えば、優しく穏やかな愛には、
あまり魅力を感じず、心を動かされる事はない為、
穏やかな友情を育み、あえてそこから進展させない事が多いです。
意外と、恋愛関係になって長く続く人は、
そんな「なんとなく好きかもしれない」ぐらいの人なのですが、
その分、あまり面白味が感じられず、恋愛をしているという実感が得られないという難点があります。
強烈に惹かれた人に対しては、
あの手この手で愛を差し出し、愛を「獲得」しようと頑張ってしまい、
消耗してしまいます。
そして大抵の場合、それが良い結果となる事はなく、
愛し愛される関係となったとしても、
双方の感情が激しく揺れ動く、
不安定で消耗し合う関係となるのです。
「問題のある相手」に強烈に惹かれる為、
そのお相手も、私に強烈に惹かれるという事は、
お互いに問題を抱え合う関係という事になります。
心理学的には「ジェットコースターのような関係」と呼び、長期に渡った場合、
お互いの心身に大きな影響を及ぼし、
健康を害する場合さえあります。
ただし、「良い時」と「悪い時」の落差が激しいものの、
「良い時」のこの上ない幸福感と高揚感は、他では変えがたいものであり、
まるで「麻薬」のように、それを追い求めてしまう事も否定できません。
「強烈に惹かれる」ということには、そういう深い理由があるのです。
とても刺激的で、一度それにハマるとなかなか抜け出す事が出来ない、危険な関係です。
その関係が不健全である事は、
誰の目から見ても明らかであり、
私自身も、もし誰かから相談を受けたら、
迷う事なく「すぐに離れた方が良い」とアドバイスすることでしょう。
そこに踏み込めば、「共依存」や「執着」の不健全な関係となるのが分かっているからです。
共依存の泥沼にハマらずに済んだ理由
ただし、私には長年かけて築き上げてきた「救い」がありました。
私が苦労して学び得た知識で、
踏みとどまり、期限を決め、心の決着を付けるべく、
正しく行動する事が出来ました。
また、二者関係に強くこだわる事なく、築き上げてきた温かい友情に助けられ、
正しい方向に軌道修正が出来ました。
自らを癒し、心の傷を修復する技術と知識を存分に持ち合わせていたことと、
何より、生活の土台となる仕事については、
プライベートの悪影響を受ける事なく、しっかりと守る事が出来たことで、
大きな自信に繋がりました。
逆に言えば、多少心が揺らぐ事があっても、
しっかりと自分の大切にするべきものを守り抜き、
再びまた、「軸」に戻ってくることが出来るのだと、
改めて実感することが出来ました。
もう昔の私ではないのだと、改めて自分の成長と、側に居てくれる最高の仲間達とのご縁を嬉しく思いました。
性的虐待とエンパスに起因する生き辛さ
私は性的虐待を受けて育ったことにより、
「性」のエネルギーに対して敏感に反応するようになりました。
私自身が、必要以上に魅惑的に接してしまうことについては、
男性との色恋や性愛に対して、「自らが主導権を握る事」で、
二度と傷付けられない自分を確立していったことに起因します。
詳しくは以下の記事にて。
逆に言えば、そうする事により「相手を見極めている」とも言えるのです。
男性であれば、本能的に性的な感情を持つ事までは否定しません。
それでも、それ以上に私を大切に想い、
異性同士としてセクシャルな話をしつつも、決して一線を超える事のない友人関係で居てくれる友人には、心の底から感謝しているし、
最高の信頼関係で結ばれています。
ごく稀に、そうではない人が居ます。
つまりは、「性愛」以外の「愛」を感じない、または持ち合わせていない人です。
私は、エンパスとしてそういう人達の感情を敏感に察知して、傷ついてしまうのです。
こればっかりは、「性」に傷付いて生きてきた人間が、
自分の身を守る為に「そういう気配」を感じ取る能力を身に付けて、
これ以上傷付かないように工夫してきた結果、ある種のセンサーを手に入れたとしか説明がつきません。
残念なことに、それを感じてしまった場合は、
自分の父親に対して、そうしてきたように、「愛」を獲得しようと頑張ってしまうことがあるのです。
こんな風に、「愛」を求めてしまうのことがあるのです。
幼少期のトラウマの根の深さを、大人になってからも思い知らされる事となりますが、
同時に、このセンサーが身に付いているからこそ、
私を大切にしてくれる人達を、きちんと見極める事が出来るとも言えます。
たくさん傷付いてきたからこそ、これ以上傷付かないために、
身を守る手段を、きちんと身に付けてきたし、
良くも悪くも、たくさんの能力や感覚にも恵まれてきたのでしょう。
生き辛さを感じることもありますが、
神様からお恵み頂いた能力を、今後は良いことに活かしていきたいと思っています。
依存・共依存について思うこと
どんなに「依存」「共依存」を学ぼうと、
100%そうならない事なんて不可能なのだと思うのです。
ここら辺が、泥沼にハマるか否かの鍵を握るのではないかと思っています。
特に恋愛関係においては、友人関係よりも一歩踏み込んだ関係となるため、
依存・共依存関係に陥ってしまう可能性が高くなりますね。
「共に支え合う愛」ならば、
心地よい友人関係で感じられる愛と同様に、
持ちつ持たれつの、循環し合う、心地よいものを感じられることでしょう。
とても基本的なことですが、
「ありがとう」と「ごめんなさい」が、お互いにきちんと言える関係であり、
お互いがお互いを大切に想いやり合い、決して雑に扱わず、
尊重し合い、尊敬し合える関係ならば、
友人関係であれ、恋愛関係であれ、とても良い関係を築く事ができると思うのです。
お互いが「相手の立場になって考える」ことを怠らず、
そしてまた、自分の状況や心情を伝える努力をし、
コミュニケーションを大切にしていく事が出来れば、
基本的に人間関係で揉める事はありません。
男性に多いのですが、「言わなくても分かるだろう」と、
伝える努力を怠る人達が居て、とても残念に思います。
それは、相手に対しての「甘え」であり、察して欲しいという「依存心」です。
もし、相手を大切に想うのならば、どうか「伝える努力」をして下さい。
依存・共依存にならない為にするべき10か条
1.依存・共依存の知識を充分に学び、身に付けておきましょう。
2.ごく稀に現れる、「自分とは合わない人」を、
無理して追いかけない事が大切です。(自戒を込めて)
3.もし雑な対応をされたなら、
「そういう人なのだ」と、即座に諦め、距離を取りましょう。
4.二者間に固執しないで済むように、自分らしく居られる友人関係を、出来るだけ多く構築しておきましょう。
5.人のみならず、自分が夢中になれる趣味や、心穏やかで居られる「物事」や「居場所」を出来るだけ多く確保しておきましょう。
6.危険を察知したら、出来るだけ傷が浅いうちに対象から離れましょう。
7.信頼できる第三者に相談しましょう。(専門知識を持った人が理想です)
8.心が温かくなり幸せを感じられるのか?或いは心が冷え消耗するのか?
これこそが見極めのポイントです。心の消耗を感じたら、すぐに距離を取りましょう。
9.時々、自分の心の声をしっかりと聴く時間を作りましょう。
あなたを守ってあげられるのは、自分自身しか居ないのです。
10.関係を断ち切る事に成功したら、一日一日、毎日自分を褒めてあげましょう。大丈夫です。必ず時間が解決してくれて、思い出す事もなくなります。
おわりに
もし、あなたが依存・共依存に苦しんでいるのなら、
まずは、自分を責めないでください。
その関係は、決して一人だけでは陥ることはありません。
まずは、あなたが誰かに「心を惹かれた」ということを、
「素敵だな」と捉えてみて下さい。
誰からも愛されず、誰も愛さない人生よりも、
多少、「愛し過ぎる」人生の方が素敵じゃないですか。
最初から依存・共依存関係だった訳ではなくて、
相手を「素敵だな」と思って、愛情を感じたからこそ惹かれて、
色々あった末に、少し、苦しい方向に行ってしまったんですよね。
とてもとても苦しくて、離れたいのに離れられなくて、
どうしたら良いか分からない気持ち、私も経験してきたので分かります。
まるで自分の身体の一部のようになってしまった相手と離れる事は、
とてつもない痛みを伴い、喪失感を感じるものですよね。
でも、大丈夫なのですよ。
私が一人でも生きていける強さを身に付ける事が出来たのは、
長年、苦しんできた共依存関係を断ち切り、
その次の恋愛対象に依存対象を移行することにも逃げず、
自分で自分を満たす事に着目してきたからです。
私に出来たのですから、あなたにも必ず出来ます。
今すぐに出来なくてもいいのです。
次の対象に逃げてもいいのですよ。
まずは自覚して、依存・共依存を学ぶことから始めてみませんか?
正しく知識を得ることで、必ず役立ちます。
あ…違いますよ。(笑)
有料noteに誘導するとか、私から学んで下さいとかではなくて、
今の時代、インターネットで検索するだけでも、
多くの知識を身に付けることが出来ますね。
そんな風に、自覚を持つことが第一歩です。
危険を察知する能力が向上すれば、
最近の私のように、共依存関係の沼にハマる前に、
入口で引き返して、自分を守ることが出来ます。
これは、以前私が共依存について語った動画です。
私もまだまだ学びの途中ではありますが、
一緒に頑張っていきましょう。
また、以下の「手放すワーク」も依存・共依存には有効です。
私も、何度も自分自身に行っています。
私はよくセルフヒーリングをして、自分自身を癒しています。
このような感じです。
今、苦しんでいるあなたの心が、
少しでも楽になるよう、「少し先を行く仲間」として、
心から祈っています☆彡
毎回長文となってしまい、申し訳ございません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。