読書メモ「朦朧の時代」
近年読んだ美術本の中で、個人的にいちばん刺さった一冊。
「朦朧の時代」
好書好日の横尾忠則さんの書評に惹かれて取り寄せ。
岡倉天心、横山大観、菱田春草らの時代。
「朦朧」「朦朧体」という用語が使われるようになった明治時代当時の空気感。
言葉は使われた時代の空気を知らないと、正しいニュアンスが分からない。
(激しく同感)
急速な西欧化が進む中、伝統と革新のせめぎあいのなかで批判的に受け止められた新しいスタイル。
欧米のロマン主義、印象主義、抽象表現主義などとの共通性を見出しつつ読み進める。
美しい墨線がよしとされた日本美術において、没線、無線の朦朧体は既存の分類体系におさまらない→「異端」とされた。
そんな不遇の明治時代を経て、大正期に入ると受容されてゆく。
作品コンセプトあり、現代(当世)社会への批評性あり。
、、、朦朧派、めっちゃ当時の現代アートじゃん!
なんてテンション上がりながら読み切りました。
オマケの効能。
「朦朧」が漢字で書けるようになりました!笑。
、、、かけあしで要点だけ押さえて通り抜けてしまった近代~現代の日本の美術の流れをちゃんと捉え直したいなと思い、再勉強中です。。。
(いや、そんなにちゃんとはやってないけど息抜き程度の読書メモ)
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