マニピュレーターおばさん その1
おばさん
一緒にリーダーとして働いている53歳のおばさんがいる。
性格は真面目で堅物、同僚にあだ名をつけるのもNG、髪を染めるのもNG、そして某学会員である。
おばさんは20歳で17歳年上の男性と結婚し、一男をもうける。
ご主人は以前、某教育商材を書いた人でここ何年も弁護士を目指して勉強中の御年70歳。もうけた一男は関関同立卒の三十路越え、非正規の実家暮らし。
おばさんは女子会好きで属する女子会グループが5つあると言う。
そのメンツには某鉄道会社の社長夫人、某酒造の娘など話を聞いていると錚々たるメンバーである。
しかし私はその場に行くのがよく恥ずかしくならないなと思う。
方や社長夫人、方や酒造の娘などの専業主婦。その中に無職の旦那のために夜勤で働くおばさん。もはや住む世界が違う異種交流会みたいなものだ。
そこで夜勤の話をするのだろうか?私なら絶対しない。そしてそんな会に参加もしない。
言いがかり
話は変わって、リーダーとしてOJTを受けて3ヶ月目のギャルが、先日出勤早々おばさんにキレられたと言う。
話を聞くと「業務の引き継ぎができてない、その為にあなた達の尻拭いをするのはもう嫌です。まきぐそさんが日曜日に希望休入れてるのも月曜日の朝が忙しいのが嫌だからでしょう?私ばっかり日曜日入るのは嫌です。だったらあなた達も日曜日に入ってください。早番・遅番も平等に分けてください。」と言われたらしい。
そのことで相当参ってしまったらしく「自分は子供もまだ小さいから出来るだけ土日のどちらかは休みたいし、もうそれだけ出来てないのであればリーダーを続けることはできない」とSVと面談し、もうすぐ独り立ちのタイミングだったのにリーダーを辞退した。
その翌日、おばさんが出勤した際に話をした。
「ギャルさんから聞きました。まきぐそさんはMさんのこと舐めてるんですよって。舐めてるから私を日曜日毎回通し勤務にしてるって。で、この部署の人はみんなMさんに出て行ってほしいと思ってるって。」
もう最初のこのジャブで目が点である。
「それギャルさんに言われたんですか?」
「はい。『舐めてるからですよ!Mさんのこと。』って言うねんな。
で、こないだの業務やってなかったやん?」
と寝耳に水な業務の話をされる。
どうやらギャルに引き継ぐように頼んでおいた業務をやってなかったらしい。
「それ私知らないんですけど」
「だから引き継いでなって頼んだんですよ。」
その後、業務について「全然できてない」となんだかんだと捲し立てるも、こちらとしては知ったこっちゃない。そもそも聞いてないんだから。
「ギャルさんはあなたのことをリスペクトしてるみたいで『まきぐそさんは優しいし、仕事できるし、頼りがいあるし、みんな大好きです。だからMさんにはみんな出て行って欲しいと思ってます!』って言うねん。」
「私の悪口言ってるんでしょ?あなた達はどんな風に言ってるの?」
「日曜日に希望休入れてるのも知ってるよ?月曜日の朝が忙しいのが嫌だからなんでしょ?ギャルさんが『予定はないけど希望休4日間入れれるし入れてるらしいですよ』って言ってましたよ?」
「こちらの業務が終わったらあちらの業務をするのが嫌だからって後輩巻き込んで私を追い出そうとするってそういう狡いやり方辞めてくれる?」
全て事実無根である。
しかし私は妙な違和感を抱いていた。
(マニピュレーターおばさん その2に続く)