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スマホ時代の哲学

今朝ご紹介する本は、谷川 嘉浩さん『スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険』です📖

哲学の本って、自分の場合は、楽しめるもの・楽しめないものの差が激しいんです。

だけど、そんな自分でもこの本は最初から最後まで楽しむことができました!

”常時接続の世界”で生きる私たちは、スマホから得られるわかりやすい刺激によって、自らを取り巻く不安や退屈、寂しさを埋めようとしている、と谷川さんは言います。

そんな”常時接続の世界”で失われた〈孤独〉と向き合うために、哲学の考え方が分かりやすく解説された1冊です。


「孤独」のために「趣味」を持つ

スマホやSNSが無くてはならない現代。

失われがちなのが、「孤独」なのだそうです。

本書では、「孤独のつくりかた」として「趣味を持つこと」を紹介しています。

ここでの趣味は、何かを作ったり育てたりする活動に限定しています。

つまり、社会生活などとは切り離された「自治の領域」で、誰かに見られたり見せたりするためではなくて、自分なりに試行錯誤しながら何かを作り上げる時間を持とうというお話なんです。

「孤独の中にいる自分」と「仲間とともにいる自分」。

そのバランスも大切なのだそう。

多種多様なコミュニティに所属しようとすることは「仲間とともにいる自分」の数を増やしていくこともできる、という話も印象的でした。

自力思考が生み出すのは、平凡なアウトプット

本書を読んで特に印象的だったのは、「自分の頭で考えることは、危うい」という話📝

自力思考が平凡なアウトプットに陥るのは、自分はすでに持っている考えを再提出しているのに過ぎないから、と谷川さん。

だから、自分の思考に警戒心を持つことが大切なんですね。

そして、「自分の頭で考える」代わりに「他人の頭で考える」ことへシフトしていくこと。

「自分の頭で考える」って無意識に行われるものだと思うから、「他人の頭で考える」機会を意識して持ちたいと思いました。

だから、これからもさまざまな本と出会いたいし、たくさんの人の話を聞きたいです。

終わらない探求を続ける冒険的な好奇心

自己関心的で自己完結的なモードに対置なのが、孤独や孤立であり、それを可能にすると目される「何かを作る、何かを育てる」という趣味であり、延々と書き直すことであり、「指先に目を奪われるな」であり、自分の頭で考えないことであり、想像力を豊かにすることであり、自分の中に他者を住まわせることであり、ネガティブ・ケイパビリティであり、終わらない探求を続ける冒険的な好奇心です。

スマホ時代の哲学

指先に目を奪われて、気付いたら時間が溶けている時。

そんな時は、『スマホ時代の哲学』を思い出して、視野を広げたいと思いました。

やっぱり、まだ「哲学はハードル高いな」と感じることはあるけど、こういう出会いを大切にしていきたい。

生きている限り、「終わらない探求を続ける冒険的な好奇心」を持ち続けたと思ったのでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございます🍀

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