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算数・数学に「ついていけなくなる」について思ったこと

わたしは、小中高と算数•数学は好きでした。成績もいい方でした。小学生のころから、他の教科より成績も良く褒められたから、好きになったということもあるかもしれない。

何かの記事で、小学生の算数で分数や少数の加減乗除をするあたりから、どうしてそうなるのか理解できなくて、そこから考えることをやめ、算数や数学が嫌いになったのだという内容が書かれているのを読みました。

そうか、それで嫌になっちゃったんだ。

でも…
ちょっと待って。
と思うのです。

国語はどうでしょう?
例えば、漢字を覚えるとき、どうしてその漢字の形になったか、漢字の成り立ちからすべてを理解して覚えますか?漢字の形状、読み方、書き方、使い方をまるっと暗記して覚えませんか?
社会はどうでしょう?
例えば歴史。〇〇が起こった年、誰が天下をとったとか、その背景から理解して覚えましたか?丸暗記しませんでしたか?
理科は?植物の名前とか、昆虫の定義とか、実験用具の名前とか、そんなのは全部暗記でしたよね?
どうしてそうなるのかなんて、理屈を理解して覚えましたか?
(中にはそういう人もいたかもしれないけど)

算数・数学だけ、「どうしてそうなるのか」理屈を理解できないから嫌になっちゃったの?って思うのです。
算数も数学も理屈はどうあれ計算のやり方・手法は教わるわけですから、まるっと方法を暗記してしまえば、計算方法に則れば答えは出るし、1つの方法を覚えたら、数字が異なるだけで解き方は変わらないわけだから、似たような問題を何問も正解できて点数を量産できる効率の良い教科だと思いますけど、どうですか?他の教科は丸暗記で覚えるのに。って思っちゃいます。

算数・数学だって他の教科と同じでやり方丸暗記じゃダメなの?
フォーマット(やり方、計算方法)を覚えるだけで答えられるのに、理屈から根本を理解しないと嫌ですか?
それは、算数に真摯に向き合ってた証拠なのでは?「理屈を理解したい」欲求があったなんて…!
もう、それって、好きだったじゃん。算数好きだったんじゃん!

理屈を理解したいという欲求が満たされなかったから嫌いになる、そこまで考えて授業を受けていたなんて、真面目な小学生だったのだなと思います。理解したいけどできない、もうやだってなっちゃったって。もともと好きだったんじゃん!(←何回目?笑)
なのに、理解できない、苦しい、もうやめた。

そういうお子さんは多いのかもしれません。
非常に残念です。
好きなものは伸ばしてあげたいですよね。
そういう時、いい助言をしてくれる大人や友人がいたら、嫌いにはならなかったのかも。

正直言って、小学時代に算数で学ぶ内容は、難しいところをちょいちょい省いてます。
今パッと思いつくものでいうと、三角形の形を学ぶとき、まず正三角形を覚えますよね。全部の辺の長さが同じで〜、内角は3つとも同じ60°で〜、とかいって、頻出するのに、
三角形の面積を求めるときには全然出てこないの。
不思議に思いませんでしたか?
正三角形の高さはルート(√)で表されるので、小学生には出題できないんです。まだルート(平方根)を習わないから。出題しないことで、隠されていたんです。
中学に入ると平方根教わります。そして正三角形の面積を求められるようになるのです。
難しい理屈を小学生のうちに理解しようと思うと、嫌いになっちゃうのかもしれません。
ワンピースのルフィみたいに「ははーん、これは不思議〇〇だな」で納得できたらいいのに。笑

「1+1=2」って、入り口は簡単で、パズルみたいに面白いから第一印象は「なんだ簡単じゃん、好きー。」簡単な計算問題のうちはみんな算数が好きだったんじゃないかな。
だけど、ある日突然「え?急に何言ってんの?」って理解できなくなる瞬間がくる。そこで好きから一気に嫌いになっちゃうんだろうなって思いました。

国語とか社会とか、別に好きも嫌いもないっていう人多いと思うんです。算数・数学だけ異様に「嫌い」な人が多いのは、第一印象は好きだった。けど、途中からわけわからんくなって嫌になった。ってことなのかもな。好きの裏返しで、嫌な印象が強く残ってしまったのかもしれない。と思いました。

何を「面白い」と感じるかは、個人差があります。算数・数学も勉強を進めていけば、過去に学んで「なぜ?」と思ったことが解消されることもあれば謎のままのものもある。そして理解できない壁にぶち当たります。
でもそれは、どの教科でも言えることで、算数・数学だけが特別なことじゃないと思います。
だから、理解できないからといって、嫌いにはならないで欲しいなと思いました。

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