主体的・対話的で深い学びって?
「主体的・対話的で深い学び」が求められている昨今の教育。なんだか分かるようで、分からない学び方。一体、どんな学びをイメージしているのかについて考えていく。まず、注目すべきは「•」。これは、並列を表すときに用いられる。つまり、「主体的」と「対話的」は並列なものと捉えることができる。では、「深い学び」はというと、2つを受けることで初めて実現できると考えられるのではないか。
それでは、それぞれの学びとはいったいどういうことをイメージしているのだろうか。
「主体的な学び」
・自分の学びを自分でコントロールする学び!自己の学習を振り返り、次につなげていこうとする学び方。そのために、学ぶことに興味や関心をもち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しをもって粘り強く取り組んでいく。
「対話的な学び」
・異なる多様な他者との対話を通した学び!自己の考えを広げる学び方。そのために、子ども同士、教師、地域の人さらには先哲の考え方と自分の考えを対話することによって深めていく。
「深い学び」
・学びを丁寧に振り返り、熟考し、知識・技能をつなぐ学び!それは、知識・技能が関連付いて構造化されたり、身体化されたりして高度化し、駆動する状態に向かうこと。事実的で個別的な知識をつなげ、概念的で構造的な知識へと変容させていくことが大事。
3つの資質・能力で見てみると、
「知識・技能」:知識・技能が相互につながる。
「思考力・判断力・表現力」:知識や技能が場面や状況とつながる。
「学びに向かう力、人間性」:知識や技能が目的や価値、手ごたえとつながる。
キーワードは、「つなぐ」➡「つながる」➡「つなげる」
では、このような学びを実現するために重要になってくる教師の力とはどんなものだろうか。次の五つを意識して、精度を上げていくことが必要になってくる。
1.子どもの姿や発言を丁寧に見る、聞く(捉える)
2.子どもの思いや考えを理解する(解釈する)
3.本時のねらいとの関係を考える(照合する)
4.どのように振舞うかを決める(判断する)
5.わかりやすく板書したり、端的に発問したりする(振舞う)
つまり、教師自身が日々、主体的・対話的で深い学びの実践者でなければならない。子どもの学びの質をあげるために、これまでの知識・技能を総動員してつなげ、駆動させていく。これを教師も子どもの同じ時間の中で行っていくイメージをもつことが大事ではないだろうか。
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