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人間はとにかく面白い生き物だ

この半年間、カウンセラーとしての勉強のため、カウンセリングのロールプレイを毎週繰り返し経験した。
高々20人程度の同じクラスになった人たちとのロールプレイは、お互いの過去の悩みを晒し合う場なのだが、そこから感じたことは、

『人間はとにかく面白い生き物だ』

ということだ。


人間はとにかく悩みを抱える生き物だ

カウンセリングの練習だからではあるが、聞いてみるとみんなそれなりに重たい悩みを抱えた経験がある。

家族の悩み、子どもが不登校になってしまった。

仕事の悩み、上司が自分にだけ辛く当たる。えこひいきをする。

健康の悩み、年を取って気力がなくなって新しいことに取り組めない。

みんなそれぞれの悩みだけど、とにかく悩みは尽きない。

平気なように話しているが、聞いてみると壮絶なつらい経験をしている人もいる。

時には、「なんだ、そんなこと俺も経験あるよ」と思う悩みもあるが、表面的には同じでも、良く聞いてみると違う。一つとして同じ悩みはなくて、人それぞれ、感じ方も対応の仕方も違うのだ。

人間はとにかくよく頑張る生き物だ

みんなの話を聞いていてもう一つ思うのは、みんな良く頑張っているということだ。
自分だったら立ち直れないなと思うような経験をしていても、普通に(普通じゃないかもしれないけどそう見えるように)生活を送っている。なんなら学びに来る意欲まである。

そして、傷ついた自分の経験を活かして、困っている人の役に立ちたいという人がたくさんいる。

パワハラ、セクハラを受けてひどい職場にいながら、「でも、前よりずいぶん良くなった」といって、まだそこで働き続けたりする。

理屈じゃない何かが、そこにある。

人間はとにかくよく考える生き物だ

メンタルヘルスカウンセリングを勉強すると、人にはスキーマと呼ばれる、今の考え方や価値観を形成する経験があるのだと言うことを学ぶ。

気づかないうちに出来上がった考え方のクセが、その人の悩みや生き方に繋がっているのだと思う。

でも考え方のクセがあるということは、人は考えているということだ。考えているからこそ、その罠にハマるのだ。

「悩むのなんて無駄なんだから、悩むのをやめたらいいよ」

とアドバイスをくれる人がいるが、

悩むのをやめられないから困ってるんだよ!

と言いたくなる。

けれど、悩む以前に考えないということが有効なのかもしれない。

人は、考えすぎなのだ。

人間はとにかく面白い生き物だ

初めの言葉に戻る。

人はとにかく面白い。知れば知るほど、

この人はなぜこう考えたのだろか?

この人はなぜ悩んでいるのだろうか?

この人はなぜこうしないのだろうか?

きっとすべてに理由があって、その理由は人それぞれで違っている。

けれど一方で、人は自らの力で立ち直り、乗り越え、進んでいく。

時には驚くほどのパワーを発揮する。

頭で考えていては、到底理解できないものがそこにはあるのだ。

でも、だからこそ私は、理解してみたいという欲求に駆られるのだ。

それほどまでに人間は面白い生き物なのだ。

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