D750というカメラ/#259
カメラを趣味にしてから見て見ぬふりをしていたフルサイズの世界。その存在を知りつつも、それはプロの世界として自ら一線を引いていた。それに加えて金銭的にも手が伸びにくい位置にそのカメラたちは位置しているのだから尚更だ。
そんな僕が気になったカメラがNikon D750、その時はまだ一眼レフが主流の時代。カメラと言えばNikonとCanonが圧倒的シェアを誇り、SONYはα7Ⅱの頃だったと記憶している。いざフルサイズとなると1番のネックは価格。NikonだとD610、D750、D810が候補に。Canonだと6D、5DⅢ、5DⅣが候補に上がっていた。
しかしD810と5Dは価格と自分にとってはオーバースペックと判断して除外。残ったD610、D750、6Dを比べるとD750が最も最新機種でフルサイズ機としては珍しくチルトモニターとなりAF測距点が51点と3機種に中でダントツ、グリップ力や背面液晶の綺麗さなどでも好印象であった。
あれこれ悩んだ末に恐る恐る購入ボタンを押した。
D750を手にしてからは、文字通り人生が変わった。写真が楽しくて楽しくて毎日写真漬け。同時に始めたInstagramでは少しずつ輪が広がり全国に写真友達が増えていった。
その頃から少しずつ誰かのために写真を撮ったり、写真を通して伝えられるものがあると気づいた。自分だから出来ること、写真×○○で楽しみ方は何倍にも膨れ上がると知れた。
D750は有効画素数2432万画素のフルサイズカメラ。常用感度ISO:100-12800と高感度に強いことでも知られている。連写は秒間6.5コマ、Wi-Fi内蔵、チルト式モニターとなり重さ約840gとこのクラスでは比較的軽量であった。キャッチコピーの「感性を、解き放て。」がまさにピッタリで、D750なら様々な撮影に応えて、ユーザーの撮りたいイメージを形に残せる最高なパートナーとも言えた。
僕自身D750で多くのものを撮ってきた。とくにダイナミックレンジの広さが印象的で暗部の情報が残っており、諧調豊かなRAW現像を楽しめた。風景やポートレートはもちろんスナップや物撮りまで幅広く平均点以上を叩き出せるオールラウンダーという感覚。
D750と出会って写真がより好きになった。今はもう手元に無いが、間違いなく自分の写真人生を大きく彩ってくれたカメラ。本当に感謝している。