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ASD妻 眠れないときの「自律訓練法」
寝つきの悪い妻
ASD特性のある人は、交感神経が優位になりやすく、なかなかリラックスできないことが多いと言われています。
そのせいか、妻は寝つきが悪く、疲れているはずなのに、なかなか眠れないことがよくあります。
昼間の出来事を振り返ったり、気になったことを調べたくなって、ついスマホに手が伸びてしまったりと、寝る前に頭を休めるのが苦手なのです。
特に、考え事を始めてしまうと、頭の中で思考がぐるぐると高速で回り続け、気づけば布団の中で何時間も経ってしまうこともあります。
そこで最近、寝つきの悪さを改善するために、自律訓練法というリラックス法を試してみることにしました。
自律訓練法とは
自律訓練法とは、ドイツの精神科医シュルツが考案したリラクゼーション技法で、「自己暗示」を用いて心と体をリラックスさせる方法です。
具体的には、以下のようなフレーズを順番に心の中で唱えながら、少しずつリラックスしていきます。
気持ちが落ち着いている
腕と足が重たい
腕と足が温かい
心臓が静かに鼓動している
楽に呼吸している
お腹が温かい
額が涼しい
この7つのフレーズを心の中でゆっくり唱えながら、体の感覚に意識を向けることで、副交感神経が優位になり、次第にリラックス状態へと導かれていくそうです。
妻は最初、「こんなので本当に効果があるの?」と半信半疑でしたが、「とりあえず試してみよう」と思い、寝る前に布団の中で実践してみることにしました。
スムーズな入眠になってきた
最初のうちは、言葉を唱えてもなかなかリラックスできず、「うまくできているかな?」と気にしてしまい、かえって頭が冴えてしまうこともありました。
しかし、何日か続けるうちに、「腕と足が重たい、温かい」と意識を向けると、実際にじんわりと温かさを感じるようになってきたそうです。
さらに、気づけば最後まで唱え終わる前に寝落ちしてしまうことが増え、結果的に入眠がスムーズになりました。
足だけでも効果あり
また、自律訓練法には全部で7つのステップがあり、「全部やるのは面倒」「眠れなくてイライラしてきた」と感じるときがあります。
そんなときは一部分だけの実践でも効果があることが分かってきました。
特に「足が重たい」という部分はイメージがしやすく、リラックス効果も高いため、妻は「とりあえず足だけやってみる」ことが多いそうです。
妻もまだ毎回うまくできるわけではありませんが、「寝られない時はとりあえずこれをやってみる」という選択肢が増えたことで、焦る気持ちが減ったと話しています。
ついつい考え事をしてしまって寝つきが悪い人にとって、自律訓練法は意外と役立つ方法かもしれません。